Viva La Vida: Prospekt’s March/Coldplay


¥2,190

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この作品は神の領域に達しましたね。BGMとしても清々しい空間を提供してくれますし、ヘッドホンで目を閉じて聞くと思わず鳥肌がたち、あまりの美しさに涙がにじんでしまいます。各楽器が煌びやかに光を放ち、そしてChrisのドスの聞いた独特の声質、主張しすぎないメロディーが美しい。もはや音楽というよりも、一枚の絵本を鑑賞しているような新領域の芸術といった感じです。一聴だけでは分かりません。非日常な作品ですが、日常に溶け込みます、というよりも溶け込めるような生活を送りたくなります。
特に好きな曲が10.Death And All His Friends。ピアノがいい味出してます。第三展開を迎えた後のバックのピアノが神がかっています。その世界に飛んでいって、いつまでもそこに存在しておきたいような緊張感を味わえます。何回涙がにじんだでしょうか。
正直申し上げますと、Coldplayわ聴かず嫌いでした。こんなに売れているし、メジャー中のメジャーだし、ある程度マーケットのニーズに合わせた曲作りが行われているんだろうと勝手な偏見をもっていたのです。しかし、偏見はいかんと思い、思い切って購入してみると、ドップリはまってしまいました。なぜ早く踏み入れなかったのかと悔しい思いをしました。日本の付加価値を音楽にたくさんつけたマーケティング主導の音楽が売れるのではなく、本物だけが日本でも売れることを切に願います。
彼らの新たな世界を体験してみてください。



Track.10 Death And All His Friends
While Broken Hearts Prevail/Emery

¥1,538
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またもやtooth & nailのバンドの紹介になってしまいますが、Emeryが先日epを発表しました。
来年のフルアルバムに先駆けてのリリースとなってるみたいですが、フルアルバムに対する期待値を高めてくれました。アルバムジャケットの見開き一ページ目には彼らの収録曲に対する自信を率直に表現してる通りの楽曲の完成度の高さになっております。

前作にあたる3rdアルバム"I'm only a man"ではメジャー志向、または売れ線志向が垣間見え、個人的には少しがっかりしていました(それでもかっこいいのですが)。
もちろんある程度マーケットを意識した楽曲作りというのはバンドの生き残りや新規リスナーの獲得には不可欠ですが、そのバンドの持ち味(カラー)、こだわり、プライドを完全に妥協してまでやってはけないと思います。その二つの中間のラインをしっかりと見極めて、そこを理解し、路線を確保することをやり続けて欲しいです。もちろん彼らの胸の内は分かりませんから、ただ新しい一面を開拓していただけかもしれませんが。決して彼らを否定しているわけではありません。

話を戻しまして、今回のepですが、完全にカムバックを果たしたような気がします。昔から(1stアルバムから)のリスナーにとっては大満足となるような内容です。彼らの個性、得意とする技術をフルに有効に使い、さらに洗練されたような印象を受けました。どこか欧州の音楽を連想させるツインボーカル、ダイナミックなアメリカの大陸的なドラム、欧州的でも近代アメリカ両方の長所を生かしたギター。疾走感がたまらなく心地よく、各パート曲に対する感情の込め方がとても好きです。コーラスワークがふんだんに以前より多様されてるところも好印象です。

本当にお帰り!と言いたくなる内容です。もちろん初めて聞かれる方もキャッチーな曲達に魅了されること間違いなしです。とにかく聞いてみてください。そして来年のフルアルバムに期待しましょう。

ぜひ。



Track 3.Say The Things(You Want)



Illuminate/Lydia

¥1,285
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注目株!!!

今秋、Copeland、そしてLovedrug、LIGHTSと共に全米ツアーを敢行することになったLydia、俄然日本でも注目が集まることまちがいなしです。すごい面子をよく集めたなと感心してしまいます。CopelandのAaronが好きそうな面子ではありますが…ぜひ来日を希望します!!

この"Illuminate"という2ndアルバムは、発売当初アメリカでのみCD盤が一部サイトでオーダー、データはネットではitunes等でしか手に入らない状態でした。日本では大手レコードショップがどこも輸入を行ってなかったため、自分は泣く泣くitunesにて全曲ダウンロードしたのを覚えています(今はレーベルが変わった為なのか、日本版itunesリストより姿が消えております)。

そして必然的に耳の肥えたアメリカ人に認められ、itunesのダウンロード数がすごかったという事を記憶してます。そこから新レーベルも決まり、Copelandとのツアーも決定して、日本でもAmazonが取扱いスタートということでもの凄い勢いが現在ついております。

勢いづくのには納得です。これだけ一曲一曲に物語性を含ませる感性をもったバンドは昨今あまりいませんでした。飽和状態に陥っているemo業界から頭角をあらわし、独自性を見せつけてくれました。ボーカルの声と発音、ねちっこい歌い方、メロディーラインの重ね方、中毒性大です。そこに女性キーボード兼コーラスがスパイスとして曲に神々しさをプラスさせています。空間系を駆使したクランチギター、アタックを消した低いベース、いやらしいため方をする一癖も二癖もあるドラム、はまります。曲間にも多大なこだわりをみせており、絵本の中に迷いこんで、曲が頭のなかで物語を展開していく感じがなんとも心地よいです。

録音状態は決していいとはいえませんが、意図的なものが感じられます。あたたかいミックスがなされています。

ライブパフォーマンスがまたよくて、みなフワフワと上下して気持ちよさそうに演奏してます。

ぜひぜひ。



Track.4 Hospital

You Are My Sunshine/Copeland

¥2,921
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以前はMilitia Groupに在籍していたフロリダ州のバンドCopeland。
前作の3rd以降、メジャー移籍を果たしたのですが、なかなか作品を精力的に発表できない状況に陥り、契約を解除し、おまけにベースの脱退など解散の危機がささやかれてました。

しばらくは音沙汰なしだったんですが、突如Tooth & Nailと契約というニュースが僕の知るところとなり、新作を発表するということで、もう新作に対する期待値はとてつもないものとなっておりました。

とにかく制作メンバーが豪華すぎます。プロデューサーにFairというバンドのフロントマンを務め、Tooth & Nailの数々のバンドをプロデュース、レコーディングを担当してきたAaron Sprinkleを迎え、ミックスにColdplayを手掛けたMichael Brauerを起用してます。ゲストミュージシャンも豪華で、もうもはやドリームチームです。

待ちに待った新作はとても春らしい爽やかな悲壮感を帯びた作品で、また新たな世界を僕らにみせてくれました。完全にコンセプトアルバムですね。前作の暗い「闇」とは正反対の「光」を意識したように感じます。期待感がある悲壮感。うまく説明できませんが・・・・

今回はギターの存在感は薄まり(だがいい味をだしてます)、ピアノやストリングスを多用してます。さらにシンセで曲に揺らめきを与えてます。ベースはプレべを使いブリブリと唸ってます。ドラムは相変わらずのタイトさで、フロアタムとハイハットの使い方がとにかくツボです。ドラムだけが前作とあまり変わってないですね。

メロディーのよさは相変わらずで、歌い方を多少ネチネチさせた点が好印象です。
初めて聞いた時は、曲が割とキャッチーなのと、Myspaceで何回も試聴していたので、あんまり耐久性がないアルバムなのかなーと落胆してしまったんですが、甘かったです。何回も聞いてみるとコアな部分が難解で、あっというまにその難解さに虜になってしまいました。こういう隠し味的な要素の組み込みかたはミックスを手掛けたMichael Brauerのおかげだとふんでおります。

今回はSpecial Editionの購入を強くおすすめします。中身も内容もまるで宝箱です。ホームスタジオのライブ映像、曲に映像をつけたフィルムトラック、メイキング映像が盛り込まれたDVD、アートワークがプリントされたカードが三枚とファンにとっては必須のアイテムが封入されております。またこのDVDでしか発表されてない曲もはいっております。その曲がまた素晴らしい。

なにげに僕が世界で一番好きなバンドなんです。唯一無二です。

おススメ度大です。ぜひ。



Track 1.Should You Return

The Question/Emery

¥1,706
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今日、煙草をふかしながらふと空を見上げたら、あまりの美しさに二度見してしまい、しばらくぼーっと眺めてました。まるで神様が見る者をたのしませるために青の波長を短くし、雲を配置させたとしか思えませんでしたね。

さて、今日はtooth & nailの売れっ子バンド"emery"のセカンドアルバム"Question"の紹介。

このアルバムはボーカルの美しい上品な声、発音が一番生かされているように感じます。音楽自体は完全にアメリカのものなんですが、どこか英国をイメージさせる洗練された高貴さが漂います。Aメロ等での美しいクリーントーンのギター、タイトにリズムを疾走させるドラム、ボーカルがメロディーを歌い上げるパートで特に高貴さを感じます。そして歪ませたギターをかき鳴らすサビでは、ライブで縦ノリで盛り上がる事を約束してくれます。

このバンドの強みは、ツインボーカルであること。今は曲によって二人が交代にベースを弾いているみたいですが、その曲の雰囲気にマッチするほうがリードボーカルをやるというやり方がとても憎いです。ふたりの声とメロディーセンスの相性も抜群です。そして随所にあらわれるシャウトもスパイスとして機能してます。

この一貫性があるアルバムはただのスクリーモバンドという括りにいれてはいけないほどの完成力を誇り、唯一無二の世界観を作りあげております。

とにかくライブでは暴れまくります。

ぜひ。



Track 2.Studying Politics