森見登美彦さんの太陽の塔を読みました。

個人的な好みなのですが、僕は童貞青年のこじらせ日記、みたいなジャンルが大好きなんですね。僕みたいにひねくれた人間にとって、他人の幸せを眼前に突きつけられても困っちゃうわけです。かといって読み進めていくにつれて登場人物に愛着も湧いてくるものですよね。で、そんなに不幸になって欲しくはない。かといって平々凡々な毎日を送られても読みどころがわからない。平凡なキャラクターが平凡な日常に飽き飽きして悩む。で、悩み抜いて沸騰した頭は正常な判断ができない。そうやって奇怪な行動をしてしまう。そこに笑いが生まれるわけですね。多分三谷幸喜さんが言ってたことだと思うんですが、本当に困った人間が苦しみながら考え、考えすぎた挙句に奇妙な行動をしてしまい、そこに笑いが生まれる。これが笑いの本質だと。この本を読んでそのことを思い出しました。で、この作品はそのエッセンスを一面に振りまいた作品だと思います。まあ自分に重なる部分があるってのもホントなんですが(ストーカーはしません!!)。

主人公は京都大学に通う大学生。休学中の5回生です。女性関係とは無縁の華のない生活を送り続けていたのですが、ある日彼女ができます。が!彼女と主人公との甘々ラブロマンス!とはならず…最早最初から彼女がいた事は過去形です。何故私は袖にされたのか!主人公はその理由を探るべく、彼女についての研究を開始します。男汁香る主人公とその仲間たち。そして彼女をめぐる新しいライバルも現れ、京都を揺るがす大事件に…。愉快な阿呆達が送る妄想ファンタジーです。めっちゃ面白いです。是非読んでください。