X JAPANの音楽を聴きながらの読書は難しい
けれどX JAPANの音楽は止められない
X JAPANのことは
まだ私には語れないが
20代前半のとんでも外見の
YOSHIKIが
10才で最愛の父親を自死で失い
癒えずに続く悲しみと
苦しみと怒りを音楽に込め
「一生懸命作った僕らの音楽を
いい加減には聴いて欲しくない」
と
生意気にも聞こえる本音を話していて
その一生懸命に作った音楽が
X JAPANの音楽として
今、こうして残り
当時 X を外見から
受け入れようとしなかった人々や
世界中の人々にまで
受け入れられるようになった
X JAPANで得られた金に目がくらんだ
母親や兄弟や友人の
金銭トラブルに巻き込まれた
ヴォーカルToshiは
人間として自信を失い
YOSHIKIの熱すぎる厳しい音楽作りに
Toshlは
ヴォーカリストとしても自信を失い
心が潰れ
学生時代は
勉強、部活バレーボール
生徒会活動、バンドと
全てに打ち込んできた
パワフルな優等生だった
Toshlが
洗脳という恐ろしい罠にはまり
12年間もの人生を無駄にしてしまった
様々なことが
X JAPANの音楽には反映されていて
YOSHIKIの音楽への情熱
父親を自死で失った
癒えない心の傷と戦いながら
夢に突き進んだ
YOSHIKIの全てが込められた音楽を
幼稚園からの同級生であり
YOSHIKIの全てを知っている
その気持ちの伝道者として
Toshl自身
実力を伴ったロックの
ヴォーカリストになりたい
という夢や情熱
自分のヴォーカルはまだまだだ
YOSHIKIの想いにも答えられていない
自分の思う通りにも歌えていない
もっともっとという
悲しさや切なさや苦しさや情熱が
そのヴォーカルには込められていて
そのX JAPANのメンバーの一生懸命さが
聴く者の心に響き
聴くたびに胸を揺さぶられる
という感じで
X JAPANのYOSHIKIは
最初から
音楽作りの妥協を許さぬ職人で‥
でもToshlは
YOSHIKIの作った作品でも楽器でもなく
心のある人間だった
と
YOSHIKIが気付くのに
10年以上もの人生経験が必要だった
という
そんなYOSHIKIの音楽と
激しい罵倒や暴力による
マインドコントロールにより
全財産の搾取、架空ローン
過酷な労働により
一千万円以上の被害に合うという
12年間にも及ぶ地獄からの脱出
裁判、自己破産
長年に及ぶ罵倒や暴力の
フラッシュバックを乗り越え
残された力を振り絞り踏み出した
Toshlの
優しく切ない歌声に
それと知らずに魅了され
X JAPANの音楽を聴いた
X JAPANの初TV出演から知っていながら
全く何も知らずに来て
*
その
X JAPANの心の叫びを聞きながら
山の本を読んでいる
私が今読んでいる本は
マタギ本人が書いた本以外は
山人の直接の叫びではなく
山人に惹きつけられ
山に通い詰めた著者の叫び
この本は初めて北の山
北海道が舞台の話しがあり
ヒグマ撃ちの話しで始まる
'49生まれの甲斐碕圭氏により
'86年
私たち世代がバブル景気に浮かれ
毎週末、山のスキーリゾートに通い詰め
浮かれ遊びほうけていた頃に
刊行された
山人のルポルタージュで
短いけれど
日本最強の野生羆の鉄砲撃ち
のルポルタージュは
心拍数も上がる臨場感で
今まで読んだ本とはちょっと違うと感じる
30年を経て文庫で復活された
「山人たちの賊」
山暮らし人生を賭けた男たちのドラマ
甲斐碕圭
山と渓谷社
これは
「貴重な記録であるとともに
極度な非身体的生活環境と化した現代への
問題提起ともなっている」
と、言う名著で
なんとか読み切りたい‥