私は魔族学の研究員である

今はシャドーピープルについて調べてる

まず、シャドーピープルについて解ってる事を整理しよう

1.シャドーピープルは影のような人型魔族。もっと言えば影のようなエネルギー生命体

2.数は決して多くなく少数魔族

3.狩猟魔族であり決まった住処はなく移動している

4.平面と立体を切り分けれる。また物理干渉を切り替えれる

5.立体時は焦げ臭い匂いと静電気のような痛みを周囲に与える

6.シャドーピープルが触れてるものは一時的に侵食されシャドーピープルと同質になる(シャドーピープルから離れれば元通りになる)

だいたいこんなものか

やはり判明してることが少ないな

しかし私はシャドーピープルが滞在してる地域を掴んだ

その場所へと向かう





チッ、ガイドと離れてしまった

「やばっ!」

足元の影が覆いかぶさるように襲ってきた

思わず目を瞑る

「………」

しかし何時までたっても痛みは愚か少しの衝撃も襲ってこない

恐る恐る目を開けてるとそこは白黒の世界だった

木々や太陽も全て影でできてる

どうなってる?

テレポートも効かない

取り敢えず辺りを散策する

影である事からシャドーピープルの仕業なのだろう

「ッ!」

注意はしていたが影からシャドーピープルが襲ってきた

なんとかバリアを張る

まさか人間(厳密には他種族)も狩猟対象なのか?

取り敢えずその場から逃げる





「ハァ…ハァ…」

体力が尽きそう

寄りかかった木の上からシャドーピープルが降りてきた

終わった

「ドッキリだいせいこ〜う」

「は?」

影な為内容は解らないが手持ち看板を持っている

意味がわからない





説明やらなんやらでやっと解った

どうやらシャドーピープル達は私が探してることを知って知りたがってる事から知ってもらおうとドッキリにかけたらしい

かけ方が獲物になったらと酷いが

尚、シャドーピープル達は動物や魔獣をシャドーピープルの固有結界に引きずり込み疲れ果てるまで追い回す狩猟の仕方らしい(直接の戦闘は苦手とのこと)

味わってみれば実に意地の悪いやり方である





色々シャドーピープルについて知れた

A.寿命は我々人間より少し長い程度

B.食性は肉食で植物は消化不良を起こしやすい

C.視覚は紫外線も視認可能であり蛙のように月明かり程度の光さえあれば色も識別できてる

D.性別問わず繁殖が可能。但しエネルギー生命体故にか他種族との繁殖は不可

E.種族性とし悪戯好き(だからドッキリをしかけたのだろう)

F.死亡した場合エネルギーを定着できず分散し遺体は残らない


その他にも色々しれた

嬉しい





シャドーピープルの女の子がじっと見てきてる

「どうした?」

「おじさんって人間なんでしょ?初めて見た」

おじさん…うん…確かに私は若くはないがおじさんって歳でもない…と思いたい

「こら!おにいさんでしょ!」

女の子の母親らしき人が注意する

「いえ、大丈夫ですよ」

悪気はないのだから仕方ない





女の子から色々聞かれた

幼いうちは固有結界に居る(外部の危機から遠ざけるため)らしいから外の世界が気になるのだろう

しかし…否、幼いが故の好奇心だろう



 

お世話になったシャドーピープル達にお礼を述べ帰路につく(今更だがガイドともドッキリ種明かし時点で合流出来てた)

後はレポートに纏め論文をだすだけだな

この時数年後にあのシャドーピープル達が何者かに襲われ壊滅したと連絡が来るとは思いもしなかった



【END】
ゼロとレイの違い

それは皆無か僅かながら存在するか

皆無ならば増幅はしない

しかし僅かでもあれば1となる

そし1は10に、10は100に

そのまま無限に増幅していく

一度坂道を転がりだした小石のように留まる事を知らない

と言ってもレイが1になることはそうそうにない

その筈だった

それはレイが幾つも集まり1となった

それはただの瘴気が龍という種族に昇格した瞬間でもある

龍という種族になったのには理由らしい理由はない

強いていうならその場は龍が多くいた

ただそれだけである

龍にも善悪はあるがそれは元を正せば瘴気という邪気の塊故に邪悪そのもの

寧ろ邪悪さがなければそれは存在できなくなる

零[ムゲン]を止めるには零[ム]にする

根源を無くす事はそれであるためだ

果たして零[ムゲン]は零[ム]になる事はあるのだろうか

それは─



【END】
ソイツは邪神の俺から見てもなかなか良い邪悪っぷりだった

定番と言えることからそんなこと思いつくかということまで様々な外道さを見せてきた

それこそ悪魔が可愛く見える程迄に

良い観察対象だと思っていた

しかし“アレ”と出逢ってしまった

無論ソイツに悪影響(俺から見て)を与える可能性は100%じゃなかった

だが悪影響を与えた

ソイツ“らしさ”を塗りつぶしかねない憧れを抱いた

ソイツは精神を最もな拠り所とする

その為“らしさ”を失う事は致命的でありもっと言えば消滅してしまう

かと言って“アレ”に文句言うのは…やめとこう
知るかと一蹴されるし武力行使は返り討ちが目に見えてる

ソイツへの干渉は主義に反する

どうしたものかと観察を続けてれば苦肉の策なのだろう

ある手段をとった

まぁ、何もしてない…とは言えないが目に見えて暴れてないのに存在が悪だと何度も討伐されかけられればそうしたくなるのも解らなくはない

だとしても非常につまらない

失敗に終わって欲しかったが成功したようだな

…仕方ない

幾ら誤魔化そうが、切離そうが本質は変えられない

それはこの世の理といって良いだろう

何れ誰かが起こすだろう

眠り続ける邪悪を

寧ろその時が愉しみかもしれないな



【END】