日付変わって、月曜日。



深夜0時15分



真っ暗な部屋の中で、僕はまた考えていた。




先週とほとんど同じ事を




先週と違うのは、今日は少しだけお尻が痒いということだけ





あとは同じ




朝一会議用の書類も、明日着て行くワイシャツのアイロンも準備完了



歯も磨いてある




同じだ





一週間が始まるのだ。






日付変わらず



朝7時02分




つかの間の数時間から戻ってきた僕は、寝てるんだか起きてるんだか分からないまま洗面台へ




冷たい水で顔を洗い、プハッと鏡を見ると




…あ、うん、月曜日の顔だ




数時間前にした歯磨きを、また始める



歯ブラシを口に突っ込んだままテレビをつける




と、だいたい芸能ニュースが終わる頃



テレビ画面左上に表示されているデジタル時計がいやらしく一つ進むのを確認すると



一端うがいをしに洗面台へ戻る




息はさわやかなミントの香りになったはずなのに、僕の口から出る息の色は紫色かなんかだ




着替えのため再び部屋に戻ってくる頃にはテレビはニュースに変わっている




金融不安



政治不信



子が親を刺す殺人事件


親が子を刺す殺人事件



死んだ子どもの死体遺棄


子どもの行方不明



家出少女の行方不明が一番かるーく感じてしまうという切なさ



なんで月曜の朝からこんなんばっかなんだろう




どっかでみたけど、日本の自殺者の特徴として



彼等が選ぶ自決の日は月曜日が一番多いらしい





なんとなく気持ちがわかる



嘘です



ものすごく、痛いほど気持ちがわかる、です。




などと、変な共感をしているうちに、おなじみ画面左上のデジタル時計は無常にも家を出る時間に






大きな、大きなため息を一つ二つついた後、今日も僕は出社する







毎朝、集団登校中の小学生と遭遇する







道路脇に生えた草が朝露に濡れ、さわやかな朝日がそれを優しく乾かしている






退屈な風景








今日も朝から上司に小言を言われた。用意した資料が気に入らなかったらしい




上司に言われたとおりのものを、言われたとおりの出来で、言われたとおりの期日に提出しただけだったのに




言われたことしかできないのか、と小言を言われる




先輩同僚が、こいつに期待しても云々言っていた気がするけど、もう僕にはどうでもいいことだった




当たり障りなく、つつがなく、日々を通り過ぎる




シェイクスピアが言っていた。『何でも起きるがよい、時はどんなに荒れた日でも過ぎてゆく』的なことを





それでいい。僕は、多分じっと耐えているんだ。この時間から







いつまで?




金曜の夜まで?



給料日まで?



出世するまで?



定年の日まで?



死ぬまで?






上司に指摘された箇所を無表情で訂正する






デスクの上にあるなかなか進んでくれない時計をにらみつつも、何とか昼休みになってくれた




僕は12時きっかりに、当たり前のように席を立ち、当たり前のように財布を取り出し、当たり前のようにビルを出る




割と仲のよい部署なので、ときどきご飯に誘われるのだが、僕は全て断っている




一秒でも長く、会社と離れたところにいたいから


一秒でも長く、仕事の事を考えないでいたいから


一秒でも長く、自分の世界に閉じこもりたいから



なんて、会社のせいにしているけれど、実際は他人とご飯を食べるのが苦手なだけ



一人が好き、というよりは人が駄目



ということなので、昼も休みの日も一人でいることになる





いつものコンビニでサンドイッチと缶コーヒーを買った




店員は無愛想で声も小さいけど、ミスがなく手早く処理をしてくれるので助かる



むしろ、愛想のいい女の子とか、やたら話しかけてくるおばちゃん等のほうが苦手なので


この店員みたいなタイプが実は一番僕にあっているんじゃないかとすら思っている



僕に、というか、現代に



今日は天気がいいのでオフィス街から少し離れた公園まで足を運んでみた



本当は貴重な休み時間なので移動に時間をとられるのは心地のよいものではないが


その公園の人気のなさたるは、ゴールデンウィークですら鳩が我が物顔で遊歩道のど真ん中を占拠できるほどなので、貴重な移動時間を代償に支払ってもお釣りが返ってくるほどだとすら思っている。






公園といっても、きちんと『お散歩ロード』という名の遊歩道が付いていて、それなりに広い



僕は入り口からやや離れた、お散歩しに来た老夫婦が「ここでひとやすみしようか」といいそうな場所にあるベンチに座ることにしている




平日の昼間ということもあってか、何度もこのベンチに座っているが今まで誰一人として僕の前を通り過ぎなかった





わずかに残った珈琲を、10ml程残して、僕は煙草に火を付けた




園内禁煙の看板が2、3枚どこかに立っていたが、僕は2回目に来たときからもう煙草をすうことをためらわなくなっていた



どうせばれない



この小さな不良行為も無意識のうちにきっと大事なストレス解消になっているのだろう




煙草をくゆらせ始めると、だんだんと腕時計を見る回数が増えてくる




また、自らの足であの建物に戻らなくてはいけない




立て続けに吸った吸殻を、缶コーヒーの水分で消火し、重い腰を上げる




全く、会社に足が向いているときは足に鉄球でも付けられているんじゃないかと思うほど重い




などと心の中でぶつくさ悪態をついていると






あれ





あれ





目の前に人が立っていた





泥遊びを一日中やった後のような、前歯のない少年だった






つづく



コタツで2分だけごろごろしていたら30分経っていました




お日様もいつの間にか沈んでいってしまったので、外出はやめることにしました




いつもの休日っぽくなってきた






と、いうことで






ぬくぬくと他の方々のブログを見て回った






普段全く他人のブログやらなんやらを見ない僕としては、ほとんどはじめての行動






人気ブログ主はこういう記事を書いてんのかあ、とか




芸能人のブログって本人がかいているのかなあ、とか






みていたら







品川庄司の品川氏のブログにぶち当たる






これは、事故だった







品川庄司





個人的にはオンバト時代からネタは見ていて、上品川と下品川にわかれちゃうよってネタは



最高に輝いていたと思う






そんな上品川さんは、映画監督をやってらっしゃって「ドロップ」や「漫才ギャング」なる映画を撮っている






僕はそれについては好印象を持つことができないわけです。




あんたお笑い芸人なんだから云々はもちろんあるのですが




映画が面白ければそういうのもプラスになるんでしょう。が、これが超つまんない映画を作っているから…






あくまで、個人的な感想です。





もし僕が、吉本の芸人であったとして、彼が会社の先輩であったとして、「おうお前、俺の映画どうだった?」



と、もし僕に感想を求められることがあったとしても




「ありゃないっすよー」って、言う。きっと言う。怒られても言う。あえて言う。






ちなみに僕はマゾヒストではないです。






いや、あんな映画を世に送り出して(とくにドロップ)バンバン宣伝しちゃうあたり、実は下品川氏はMなのでは。



と、勘ぐってしまうほど。






彼はブログの中で、『じぶんは敵を作りたくないからつまらない映画を見ても批判はしない』的なことを言っていたのですが




僕は敵をいくら作ってもかまわないので、つまらない映画はつまらないとたくさん言います。





インシテミルとかめちゃめちゃ言ったし。





好きな映画についても、たくさん言います。





まあ、だからなんだって事なんですけど。






品川監督作品が全くといっていいほど僕に響かないのはなぜなのか考えたことがあります。




お笑い芸人監督映画という意味では彼に限ったことではありませんが。




多分、お笑い芸人としての彼らをよく知っているからなのではないかと思うんです。





もし彼(等)が一般人で、映画監督だけをやるような人だったらまた印象は変わっていたかもしれません





いや、そういう場合、作品を見ることすらないのかもしれません。






そうなんです。そこなんです。




彼(等)から「有名人」という肩書きを抜いたら、ちょっと(かどうかは知らないけど)映画が好きな一般人がお金をたくさんかけて撮った映画




にしかならないんです。






本職がお笑い芸人であるならば、劇中にお笑い芸人ならではの演出をするべきだと思います(特にドロップ)




一観客として、お笑い芸人さすが!と思いたいんだと思います





繰り返しますが、あくまで個人的な感想です。映画をディスっているだけです。人となりはむしろ好きですから。




リンカーンタクシー見てドン引きはしたけれど。




まあ、多分、おそらく、仲良くなれば、いい人なんだろうな、と。





品川監督には今度映画を撮ることがあれば是非本職である芸人的手腕を見せてほしいと思います。



感動とか、お涙頂戴とかの映画は、見る側としては他の監督がうじゃうじゃいるんだからそっちでみますから!




あなたは、あなたの仕事を!と。





そして、その映画のどこが見所で、ここはこういう感じで作ったんだ!っていうのをブログかなんかで書いてほしい(やってるかもしんないけど)








色々書きましたが、品川品川かいてたら品川庄司の漫才見たくなりました。





漫才超面白いんですよ






コタツってやつはほんとに悪魔ですね




いつのまにか、本当にいつのまにか眠ってしまうんです。




ああ、今日のやることが半分もできてないよ。。




せっかくの休日だったのに。あむあむ。




という訳で、まだまだ今日は終わっていないッ!



と気合を入れなおして、とりあえず買い物に行ってきます。





うまいお好み焼きが食べたいので、外食もありかなあああああ





さあて、動くか。




でもまだちょっと寒いので、2分だけコタツでぬくぬくしてから、本当、2分だけ。