(3) 第二次世界大戦における天の側国家とサタン側国家
第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった。それでは、どうして前者は天の側であり後者はサタン側なのであろうか。前者はアベル型の人生観を中心として、復帰摂理の最終段階の政治理念として立てられた民主主義を根本理念とする国家であるから天の側である。後者はその政治理念がカイン型の人生観を中心としており、反民主主義的な全体主義国家であるゆえにサタン側である。また、前者はキリスト教を支持する国であり、後者は反キリスト教的な立場に立った国家であるので、各々天の側とサタン側とに区別されたのである。
その内容をもう少し明らかにしてみよう。当時代において枢軸国の中心であったドイツは、人間の基本的な自由を剥奪し、その思想統制は宗教分野にまで及んだのである。すなわち、ヒットラーはローマ法王とは別途に協約を結び、厳重なゲルマンの原始的宗教思想を導入して民族的宗教を創設したのち、全国の主教のもとにすべての新教を統轄しようとしたので、新教はもちろん、旧教までもこれに強力な反対運動をしたのである。そればかりでなく、ヒットラーは六〇〇万のユダヤ人を虐殺した。また大戦当時の日本の軍閥は、韓国の各教会に神道の神棚を強制的に設置させ、キリスト教信徒たちを強制的に引っ張りだして日本の神社に参拝させ、これに応じない信徒たちを投獄、殺傷した。特に日本の束縛を避け、自由を求めて満州に移民した韓国のキリスト教信徒たちを至る所で集団虐殺したのである。このように大戦末期に至りながら、彼らが強行した韓国キリスト教の抹殺政策は実に極悪なものであった。さらには、イタリアはサタン側に立ったドイツと一つになって枢軸国家となり、ムッソリーニは国民思想を統合するために、故意に旧教を国教とすることによって、神の復帰摂理に逆行する道を歩いた。これらのことを根拠として、当時の独、日、伊は共にサタン側の国家であると規定されるのである。
「原理講論」546、547頁 後編 第五章 第四節
http://www.ucjp.org/?page_id=7259#152-1
より