A今日は何故こんな病院に?
Bいや、初めまして。警察の佐伯徹(とおる)と申します。
あのCDについてお聞かせ願いたい。
Aまたか……良いですよ。気が狂いそうですから、ここにいると……くそっアイツのせいで…
Bお気持ちお察しします。CDの件ですが、作成時の記憶がないと…
Aそう……ですね……全然覚えて無いんですよ…
Bあの曲を作ったときのこと?
Aえぇ
Bでは、やはり奥さんが?
Aアイツが俺の記憶を操作して作ったとしか考えられない!
Bしかし、収録された原住民の部分の声は声紋鑑定のところ、アナタの声紋と一致した…
Aそんな!!!そんなことありえな……!!
Bそして!!……残念なことにここ数年急激に増えたアナタ達のファンも声はアナタだったと……
Aバカな…
Bここで、もう一つ質問があります。あの曲の最後の()付けのセリフの主……あれは当時アナタが浮気なさっていた若菜さん……ですよね?
A……もう何もかも分かってしまってるようですね。えぇ、そうです。あの曲は若菜に作った曲だったんです。
Bあの猟奇的な歌を?
Aいや、あれは僕は半分も書き上げて居なかった…
Bつまり、アナタをあの部屋に閉じ込めた隙に奥さんが…
A書いた…しかし、筆跡は…
Bアナタのモノなんですよ!コウジさん!
A…!?何言って…!!俺は小倉……
Bいつまでしらばっくれますかね!アナタは過去に二度殺人を犯した!
A……
Bその度にアナタは猟奇的な曲……そう、今回のような曲を書いているんですよ!
Aバカな!!俺は誰も殺してない!曲だって『チューチュープリティーハニー』と今回の曲しか発表していない!
Bそこなんですよー、コウジさん…
Aえ?
B現場検証の為にね?アナタの部屋。
(ぱさぱさ)
調べさせていただきました。
Aな…こ、これは!?
Bお気づきですか?血の付いた五線譜に作詞作曲、全て完成し、プロのお墨付きすらも頂いているこの楽曲……リリースしたら何十億も夢ではない
Aうぐ…知らない知らない
B何故こんな良い曲を!……いや…タイトル以外良い曲を…棒にふったんですか!えぇ!!?小倉さん!いや!コウジさん!
A知らない知らない知らない知らないうわああぁぁぁ!!
B(無線)ザザ、被験者A発狂、直ちにアレを!
Bコウジさん…アナタ知らないうちに二重人格になってたみたいですよ…
B救えないねぇ。若菜もなんでこんな男好きになっちゃったのかねぇ。
BこのCDタイトル以外は良いのになぁ。なんで若菜まで殺されちゃったのかねぇ。お父さん悲しいよぉ。
(後にCDのタイトルが『胸きゅんハーモニーラブ』に差し替えられ大ヒットを成した。
しかし、この前タイトルが『惨殺ヒットメドレー血まみれ味の死体』だったことは口に出すことすらタブーとされている)
(小倉をなのった男コウジ)
(彼は小倉の双子であったそうだ)
(彼に殺された被害者)
(小倉、小倉夫人、若菜)
(そして)
(佐伯 徹)