『白ノ娘』


作詞:mothy(悪ノP)

作曲:mothy(悪ノP)

編集:mothy(悪ノP)

イラスト:壱加/ゆーりん/鈴ノ助/拶

唄:弱音ハク


「生きていてごめんなさい」

いつの間にか口癖

弱音ばかり吐いていた

つまらぬだけの人生


村の人たちは皆 綺麗な緑の髪

仲間はずれの私 人と違う白い髪

森の奥、密かにそびえたつ千年樹

私はここで一人 神に願いをかけた


孤独に生き続けること それはとても寂しい

誰でも良い私の 「友達」になってほしい


彼女と出会ったのは 千年樹のすぐそば

倒れていた彼女を 助けたのが始まり

いつの間にか二人は とても仲良くなった

だけど私と彼女 何もかもが違った


村の中の誰より 綺麗な緑の髪

その優しい声と笑顔 誰からも愛された

どうしてこんな私にも優しくしてくれるの

自分より劣る女を哀れんでるつもりなの


卑屈な私を抱きしめて彼女は囁いた

「あなたはだれより素敵な人よ」

涙がこぼれた


たとえ世界の全ての人が

私を蔑み笑っても

必要としてくれる人が居る

それだけで幸せだった


二人で村を飛び出して町で暮らし始めた

不慣れな生活でも一緒なら大丈夫

裕福な商人の婦人の使用人

生きるために選んだ私たちの仕事


ある日屋敷で見かけた青い髪の優男

あいつと彼女の出会いが全てを狂わせた

海の向こうの国の王 彼は彼女を深く愛し

隣の国の王女の求婚を拒んだ


国は戦火に包まれた 王女が下した命令

「緑の髪を女は全て殺してしまいなさい」


みんなみんないなくなってしまった

白い髪の私以外

彼女の代わりに私が死ねば

よかったのにどうして?どうして


「生きていてごめんなさい」

いつの間にか口癖

弱音ばかり吐いていた

つまらぬだけの人生


港町の教会 新たに暮らし始めた

革命で王女が死んだと風の噂で聞いた

彼女と出会ったのは教会のすぐそば

倒れていた彼女を助けたのが始まり

いつの間にか二人は とても仲良くなった

だけど私と彼女 何もかもが違った


誰もいない夜の懺悔室

偶然聞いてしまった彼女の告白

嗚呼、何と言う事でしょう

彼女は正に悪ノ娘


町外れの小さな港

一人たたずむあの子

背後から近づく私

懐からナイフ取り出して

王女の背中に向けて

振り上げた

――――――――――――

貴方に謝らなければいけないことがあるの

私結局貴方の仇は取れなかった

あの子は昔の私 とてもとても孤独な人

一人で生き続ける事 それはとても寂しい


何も出来なかったあの子 

少し料理がうまくなった

今日のおやつはブリオッシュ

とっても上手く焼けてる


あの時あの海辺で一瞬見えた幻覚

あの少年は一体誰だったのかしら・・・?


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