ようこそ!Welcome!歓迎!
3525gの君は、お母さんのおなかにいるときはタローと呼ばれていたんだよ。
実際の名前とは違うんだね。
今朝、お母さんは朝の9時頃に急におなかがいたくなったんだよ。
陣痛アプリを片手に痛みの間隔を記録しながら、本陣痛であることを確認したうえで、病院へ連絡。
コロナの影響でパパは出産直前までは病院に入れず、仕方なしに家へいったん帰ったよ。
夕方お母さんから生まれそうだという連絡をもらい、病院へ直行。
出産とは想像以上に戦いなんだと感じたよ。
無痛分娩ではあったが、君の頭が大きかったため、おかあさんのおなかから君はなかなかでれないのか、出ようとしないのか知らないが、とにかくお母さんは君をおなかの外から出すことに苦労したよ。
助産婦さん二人がお母さんのおなかに膝を左右から全体重をかけながら押し当てて、圧迫して君をだし、先生はトイレのつまりをとる吸引器のようなものをお母さんの中に入れて、君をおなか引っ張りだそうとしてたんだ。
あと、イキミ数回で出ないとお母さんは帝王切開になるとこだったが、
ギリギリのところで君が出てきてくれたんだ。
出てきてすぐは呼吸をしておらず、蘇生機を使ってようやく苦しそうながらも、君は息をしだし、ぎこちなくも泣き始めて産声を上げることができたんだ。お母さんも、かなりダメージと出血多量で体が冷たくなっていっけど、呼吸がぎこちない君のことを心配そうにみがら、タローがんばるんだ、とエールを送り続けていたんだ。
そんなこんなでようやっと出てきた元タローちゃん。
ここ地球というところで、この世のすべてかもしれない宇宙という天体に浮かぶ天体。君は人間という生き物でこの星ではおそらく一番知能が発達した生物。でも、地球は人間にとっては小さいようで大きく、大きいようで小さい。人間は頭がよいようで、愚かなこともたくさんする。この世はシンプルそうで複雑、いろんな生き物がいて、変化が目まぐるしく、楽しいことも、つらいことも、うれしいことも、悲しいことも、いろいろありすぎて訳が分からないとこなんだ。ロシアがウクライナを侵略したり、コロナが世界中まん延したり、異常気象が起きてきたり、いろいろなことがとりあえず発生するんだ。
君の冒険は今日からはじまるんだよ。
この冒険は君にとってどんなものになるんだろうか。大きくなったら、パパに聞かせてね。
ようこそ、この世の中へ。