客観的にはプーチンの手先:本格的なお馬鹿(?)、思慮浅薄(?)、無責任(?)橋下徹弁護士 | パレ・ガルニエの怪爺のブログ

パレ・ガルニエの怪爺のブログ

ブログの説明を入力します。

以下の報道について

 

*****

元大阪府知事で弁護士の橋下徹さん(52)が3日、フジテレビ系の情報番組「めざまし8」に出演。ウクライナ出身の国際政治学者を相手に生放送で繰り広げた口論にも近い熱い議論が物議を醸している。

 この日は、ウクライナ出身の国際政治学者、グレンコ・アンドリーさんがリモート出演。ウクライナとロシア間に妥協点を作るのは難しく、戦況が有利かが結果に直結するため、国際社会の協力や支援が欠かせないとの見解を示した。

 これに対し橋下さんは「その間にどれだけのウクライナの人たちが命を失うのか」と非難し、闘い続けると被害が甚大になると主張した。続いてプーチン大統領が高齢で長くは指導者として君臨しないとの見方を示し、積極的に国外退去を進めるべきだと助言。

 「祖国防衛。そこで命を落とす、それしかないんだって状況にみんななってしまうと国外退避することが恥ずかしいことだ、やっちゃいけないことなんだ、売国奴なんだっていう批判を恐れてしまう」と訴えた。

 

*****

 

橋下氏が彼の主張の根拠とする「プーチン大統領が高齢で長くは指導者として君臨しない」という点について、

・プーチン氏の君臨が何年となるのか

・その間に、ロシア人の入植やウクライナの資源の収奪、国土の汚染(原子力発電所を平気で砲撃する人たちです。)を含むどのような支配が行われるのか

・プーチン氏の後継者として、プーチン氏のような支配者が君臨することはないのか(北朝鮮では、金日成以降、3代の独裁者が君臨しています。)・・・橋下氏は、プーチンの後継者に誰がなるかというロシア政権内部の情報を持っていないでしょうし、まして、何年後になるか分からないプーチン引退・権力承継の時点で、誰が承継するかを判断できるはずがありません。それなのに、彼は、プーチンが去れば、ウクライナ人には国が返ってくると言うのです。本格的なお馬鹿です。

・もし、ロシアの支配者が変わると国土を返してもらえるなら、なぜソ連に占領された千島列島は、何人も支配者が変わり、政治体制さえソ連からロシアに代わっており、戦後77年経った今でも返してもらえないのか。

・国土を放棄して、資産や仕事もほぼ失うこととなる国外に逃れたウクライナ人の暮らしがどれだけその生命や健康にとって過酷なものになり、文化やコミュニティ、連帯が失われるか(パレスチナ難民の例を、また、国内避難なので、まだ事情は良いといっても、過酷な生活を強いられている原発避難者の例を、橋下氏は知らないのですかね?)

という点をきちんと検討していない点で、無責任で、思慮浅薄で、とても弁護士とは思えない本格的なお馬鹿に思えてなりません。

 

また、何よりも、橋下氏は、もしも日本がロシアや他の国に侵略されたときには、(彼の「支配者が変われば国は返してもらえる」という確かな根拠は何もない、無責任な駄法螺を信じて、)侵略者に対して抵抗せずに、国土とそこでの生活、コミュニティを放棄して逃げ出すべきだというのでしょうか?

 

あるいは、橋下氏は、無責任で、思慮浅薄でも構わず、他人と違うことを言って、目立つことのみを目的としているのでしょうか?

そうであれば、公共の電波を使うテレビ番組に出演すべき人ではないと思います。

 

できれば、上記の論点について、橋下氏の説明を聞きたいと思うのですが、この種、テレビ番組は、きちんと理性的に議論させるのではなく、白熱した中身のない議論自体をショウアップしようとしており、司会者にも論点の整理の能力はないようです。

 

なお、戦時に一定の年齢の男性の国民の国外退去を禁止しているのは、平時から徴兵制を採る国等では、全く普通の対応で、ウクライナが今回、特別な政策を採っているわけではありません。

そういう国では、宗教上の理由や信条から戦闘任務に従事できない人には、戦闘以外の任務を課される法制度を採っていることがありますが、何もしないで国外に逃げてよいわけではありません。

(それさえも、知らない・わからないとしたら、さらに本格的なお馬鹿ですので、そういうことはないと思います。)

 

侵略者、殺人者プーチンに抵抗せずに妥協すべきだという橋下氏の主張は、客観的に、プーチンを利するものです。