
「女たちは二度遊ぶ」吉田修一(角川文庫)
人生の中で経験する男女の出会いと別れまでを、それぞれの主人公が回想していく短編集。
短い出会いの中で知り合った女を、ふとした瞬間に思い出す主人公の男たち。
大半がろくでもない生き方や恋愛してる男性なのだけど、いい加減なわりにはセンチメンタルだったりする男性の心理が描かれていてとても興味深かったです。
しかし吉田修一は女性を描くのが本当にうまい。気付かれたくないようなとこまで、よく見てるよなあとつくづく思う。そこを男の切なさやずるさをさらけ出すことで、甘くカバーしているのかも。
なので、あたしの場合、恋愛小説といえば吉田修一を真っ先に手にとるのでした。