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流し読みしてても泣けるのです

11月に東京へ行ったとき、空き時間に読む本を探しに本屋さんに行き、
装丁のかわいさに思わず手にした角田光代さんの「Presents」。

友人から「号泣番長」といわれている超がつくほど涙もろいあたしには、
泣いちゃって泣いちゃって、大変なことになった本であります。


女性が、生まれてからこの世を去るまでの人生でもらう
「贈り物」について描かれた短編集です。

「贈り物」とは、名前や、記憶、友情…、そんな目には見えないけれど
決して消えることなく心の中に残り続ける大切なもの。

それぞれのエピソードを読みながら、
ふとこれまでの日々を振り返ったとき、あたしの人生にも、
たくさんの愛情のこもったプレゼントが贈られてきたことに気付かされ、
心が静かに、じんわりと幸せで満ちてくるような感覚を覚えました。

それに、どのお話も当然、私の人生と同じじゃないはずなのに、
気付くと、一つひとつのエピソードの中に、これまでの日々で感じ続けた
自分の想いがぴったりとはまってしまう気がしてしまうのです。

特に、女同士の友情(というにはちょっとニュアンスが違うかな)を描いた
「ヴェール」を読んだときには、ちょうど学生時代からの友人に
会った直後だったものだから、彼女とのこれまでの日々を思い浮かべつつ、
感謝だったり反省だったり、それ以上のいろんな感情がぐわーっと押し寄せてきて、
飛行機の中で涙を止めることができなかったのを覚えています。

前々からファンでしたが、角田さんは女子の心情を飾らずに描くのがとっても上手い。
ここにいるのは、あたしだ、と思わせてしまうんだもの。


もちろん、女性が一生のうちでもらう贈り物、には、
あたしがまだもらってないものもあるわけで。

「あたしも、それに巡り合えるのかしら」と、
想像をめぐらせながら、これからの人生まで
愛おしく思わせてくれるのも、この本の素敵なところ。

こんな一生を送ることができたら、ほんとに素敵。

何度も読み返すだろうし、何度も読み返していきたい。

一生を通して読み続けたい、大切な一冊となりました。

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