<前田敦子>人工芝カーペットで“選手宣誓”「感動を届けます」 映画「もしドラ」完成披露
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アイドルグループ「AKB48」の前田敦子さん主演で、ビジネス書のベストセラーを実写化した映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(もしドラ)」(田中誠監督)の完成披露イベントが10日、六本木ヒルズアリーナ(東京都港区)であり、前田さんら出演者が野球場をイメージした“人工芝”カーペットに登場した。セーラー服姿の前田さんは「とても心温まる感動できる“ザ・青春映画”です。ドラッカーの『マネジメント』が野球に役立ったので、映画を見て何かの役に立てば」と語り、「私たち映画『もしドラ』チーム一同は、どんな時にも元気を出して、全国のみなさんに真摯(しんし)に感動を届けることを誓います!」と約730人の観客に向かって“選手宣誓”した。
【写真特集】前田さんや峯岸さんらが登場した完成披露イベントの模様
物語は主人公の川島みなみ(前田さん)が、病床の親友・宮田夕紀(川口春奈さん)から野球部のマネジャーを引き継ぐところから始まる。野球部を甲子園に連れていくと宣言するみなみだったが、部員の大半が練習をサボって遊び、監督の加地誠(大泉洋さん)に至っては事なかれ主義。「マネージャーの資質とは、才能ではない。真摯さである」というドラッカーの経営書「マネジメント」の一節に目がとまり、本に書かれている精神や理論は、高校野球にも生かせるのではないかと考えるようになったみなみは夕紀や後輩マネジャー・北条文乃(峯岸みなみさん)らの助けも借りながら野球部の改革に乗り出す……という物語。岩崎夏海さんの原作は累計発行222万部を突破し、実写映画化に加えて10年12月には「スーパージャンプ」(集英社)で漫画化され、今年4月にはNHK総合でテレビアニメも放送している。
イベントには、前田さんのほか、人気男性ユニット「D☆DATE(ディーデイト)」の瀬戸康史さん、原作の主人公のモデルになった「AKB48」の峯岸さん、監督役の大泉さん、池松壮亮さん、川口さんが登場。慶応大の野球サークルや明治大のサッカーサークルなど、実際に女子マネジャーとともにスポーツを頑張る部活チーム9組もイベントに参加した。
瀬戸さんは「みなみはマーケティングを通して人を知って、その結果を生かしてどんどんチームを大きくし、僕たちはそれを尊敬のまなざしで見ていました。公開はまだ先ですが楽しみにしてください」と話し、峯岸さんは「とにかく真摯にひたむきに撮影に臨みました。最低10人によかったと言っていただければと思います」とマネジャーらしく映画をPRしていた。田中監督は、映画が9日に完成したばかりだと明かし、「これが意外といいんですよ。自信を持って見せられます。すごく話題作で映画にしがいのある作品を手がけられて、いいチャンスをいただいた」と完成を喜んだ。ドラッカー作の「マネジメント」については「偶然この作品の初版本を買っていた。そのころは長髪で『Everyday、カチューシャ』してました。運命を感じます」と映画の主題歌をもじって観客を盛り上げた。
映画は6月4日から全国東宝系で公開される。(毎日新聞デジタル)
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110510-00000025-mantan-ent
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物語は主人公の川島みなみ(前田さん)が、病床の親友・宮田夕紀(川口春奈さん)から野球部のマネジャーを引き継ぐところから始まる。野球部を甲子園に連れていくと宣言するみなみだったが、部員の大半が練習をサボって遊び、監督の加地誠(大泉洋さん)に至っては事なかれ主義。「マネージャーの資質とは、才能ではない。真摯さである」というドラッカーの経営書「マネジメント」の一節に目がとまり、本に書かれている精神や理論は、高校野球にも生かせるのではないかと考えるようになったみなみは夕紀や後輩マネジャー・北条文乃(峯岸みなみさん)らの助けも借りながら野球部の改革に乗り出す……という物語。岩崎夏海さんの原作は累計発行222万部を突破し、実写映画化に加えて10年12月には「スーパージャンプ」(集英社)で漫画化され、今年4月にはNHK総合でテレビアニメも放送している。
イベントには、前田さんのほか、人気男性ユニット「D☆DATE(ディーデイト)」の瀬戸康史さん、原作の主人公のモデルになった「AKB48」の峯岸さん、監督役の大泉さん、池松壮亮さん、川口さんが登場。慶応大の野球サークルや明治大のサッカーサークルなど、実際に女子マネジャーとともにスポーツを頑張る部活チーム9組もイベントに参加した。
瀬戸さんは「みなみはマーケティングを通して人を知って、その結果を生かしてどんどんチームを大きくし、僕たちはそれを尊敬のまなざしで見ていました。公開はまだ先ですが楽しみにしてください」と話し、峯岸さんは「とにかく真摯にひたむきに撮影に臨みました。最低10人によかったと言っていただければと思います」とマネジャーらしく映画をPRしていた。田中監督は、映画が9日に完成したばかりだと明かし、「これが意外といいんですよ。自信を持って見せられます。すごく話題作で映画にしがいのある作品を手がけられて、いいチャンスをいただいた」と完成を喜んだ。ドラッカー作の「マネジメント」については「偶然この作品の初版本を買っていた。そのころは長髪で『Everyday、カチューシャ』してました。運命を感じます」と映画の主題歌をもじって観客を盛り上げた。
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47年前も家康役だった!北大路欣也インタビュー(1)
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【素顔の「江」15】
徳川2代将軍、秀忠の正室、江(ごう)の生涯を描く大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」。本日4月24日は、第15回「猿の正体」が放送。秀吉(岸谷五朗)の命で佐治一成(平岳大)と結婚した江(上野樹里)だったが、またもや秀吉の策により、今度は離縁させられてしまう。なんとか秀吉に復讐(ふくしゅう)を-。江は秀吉の弱点を暴こうと、大坂城内で“聞き込み”を開始。すると、思惑とは異なる方向に…。一方、派手に権力範囲を広げる秀吉を、家康(北大路欣也)は静観。2人の対立構図が徐々に見え始める。
今回から2回にわたり、家康役の北大路欣也のインタビューを届ける。
《北大路は、時代劇スターの父、市川右太衛門と共演した映画「父子鷹」で俳優デビューしたのが13歳のときだった。以降、時代劇で多くの代表作を残してきたが、近年では現代劇にも多数出演。連続ドラマ「華麗なる一族」(平成19年、TBS系)、「官僚たちの夏」(同21年、TBS系)などでは作品の軸を担うなど活躍し、ソフトバンクモバイルのCMの「お父さん犬」役では、新たな一面も開拓して話題を呼んだ。大河ドラマは昭和43年の「竜馬がゆく」主演以来、今回で7本目となる》
--3年前の大河「篤姫」では徳川幕府の幕引き役でもあった勝海舟を演じられましたが、今回はその幕府を開いた家康役ですね
「家康の30代後半くらいから描かれているので、まず、こんなオッサンでいいんですかと聞きました(笑)。でも、家康が70すぎて往生するところまでをやらせていただけるということだったので、それはなかなかない機会だと思いました。それと僕は俳優として、家康というお役に縁があるんですよ」
--昭和39年にテレビ朝日の連続ドラマ「徳川家康」に出演されています
「NHKが『太閤記』を放送していたのと同じ時期でした。演じたのは家康の少年期の竹千代時代から、(武田信玄と戦い惨敗した)三方ヶ原(みかたがはら)の戦いまで。僕が20歳くらいのときだった。三方ヶ原のとき、家康は30歳くらいだから、僕は若すぎてもう(その後の家康は)できないというので、そこからは父親(市川右太衛門)にやってもらって、僕は続いて(家康の長男)信康(のぶやす)役をやりました。この作品の撮影は1年半くらいやったかな。そんなご縁があったので、家康には何となく親しみがあったんです」
--これまで抱いてきた家康像は
「(第15回時点での)家康さんはまだおとなしいんですが、ある意味、ずぶといところがあるのかもしれない。右左、白黒はっきりつけない人だけど、一番難しい中道を歩んでいる感じがします。でも『鳴くまで待とうほととぎす』は後から皆さんがつけたイメージで、ご本人にはそんな意識なかったのかもしれない。狩りや武術が好きで、闊達な人だったと思います。ただ、少年時代は人質生活で大変な苦労があり、そのなかで人を見る目ができたところがあるのだと思いますね。時代に翻弄される部分もあり、またうまく乗っている部分もある。それが家康さんのような気がします」
--過去には家康と並ぶ戦国3英傑のひとり、織田信長も演じられましたが(昭和57年、映画「幻の湖」)、これまで出演した戦国物と手応えが異なるところは
「こんなに“対岸”から戦国時代を見ているのは、今回がはじめてかな。家康を主人公でやるドラマだと、どうしても歴史を対岸から見えないんですよね。今は役を通して、信長さん、秀吉さんたちの人生をゆっくり見せてもらっているように思う。(「江」の家康は)信長、秀吉両英雄の輝きと影をじっと見て、体感して生きている。ただ、僕としては(台本に)書いていない家康の人生をどうにじませるか、そこが難しい。チラッと画面に出たときの瞬間にイメージを集約させないといけないでしょう。そういう意味では、プレッシャーでもありますね」
「この時代の英雄はあまりにも存在が大きくて、ひとつにまとまるような魂でもない。家康像も見る人それぞれによってイメージも違う。でも、今回、僕が家康をやらせてもらっているということは、今の僕の肉体と感性で感じることを素直に出すことが大切なんだ、と思いますね」
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「江」ブーム、少子化も止める?帯解寺へ参拝急増
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110424-00000518-san-ent
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今回から2回にわたり、家康役の北大路欣也のインタビューを届ける。
《北大路は、時代劇スターの父、市川右太衛門と共演した映画「父子鷹」で俳優デビューしたのが13歳のときだった。以降、時代劇で多くの代表作を残してきたが、近年では現代劇にも多数出演。連続ドラマ「華麗なる一族」(平成19年、TBS系)、「官僚たちの夏」(同21年、TBS系)などでは作品の軸を担うなど活躍し、ソフトバンクモバイルのCMの「お父さん犬」役では、新たな一面も開拓して話題を呼んだ。大河ドラマは昭和43年の「竜馬がゆく」主演以来、今回で7本目となる》
--3年前の大河「篤姫」では徳川幕府の幕引き役でもあった勝海舟を演じられましたが、今回はその幕府を開いた家康役ですね
「家康の30代後半くらいから描かれているので、まず、こんなオッサンでいいんですかと聞きました(笑)。でも、家康が70すぎて往生するところまでをやらせていただけるということだったので、それはなかなかない機会だと思いました。それと僕は俳優として、家康というお役に縁があるんですよ」
--昭和39年にテレビ朝日の連続ドラマ「徳川家康」に出演されています
「NHKが『太閤記』を放送していたのと同じ時期でした。演じたのは家康の少年期の竹千代時代から、(武田信玄と戦い惨敗した)三方ヶ原(みかたがはら)の戦いまで。僕が20歳くらいのときだった。三方ヶ原のとき、家康は30歳くらいだから、僕は若すぎてもう(その後の家康は)できないというので、そこからは父親(市川右太衛門)にやってもらって、僕は続いて(家康の長男)信康(のぶやす)役をやりました。この作品の撮影は1年半くらいやったかな。そんなご縁があったので、家康には何となく親しみがあったんです」
--これまで抱いてきた家康像は
「(第15回時点での)家康さんはまだおとなしいんですが、ある意味、ずぶといところがあるのかもしれない。右左、白黒はっきりつけない人だけど、一番難しい中道を歩んでいる感じがします。でも『鳴くまで待とうほととぎす』は後から皆さんがつけたイメージで、ご本人にはそんな意識なかったのかもしれない。狩りや武術が好きで、闊達な人だったと思います。ただ、少年時代は人質生活で大変な苦労があり、そのなかで人を見る目ができたところがあるのだと思いますね。時代に翻弄される部分もあり、またうまく乗っている部分もある。それが家康さんのような気がします」
--過去には家康と並ぶ戦国3英傑のひとり、織田信長も演じられましたが(昭和57年、映画「幻の湖」)、これまで出演した戦国物と手応えが異なるところは
「こんなに“対岸”から戦国時代を見ているのは、今回がはじめてかな。家康を主人公でやるドラマだと、どうしても歴史を対岸から見えないんですよね。今は役を通して、信長さん、秀吉さんたちの人生をゆっくり見せてもらっているように思う。(「江」の家康は)信長、秀吉両英雄の輝きと影をじっと見て、体感して生きている。ただ、僕としては(台本に)書いていない家康の人生をどうにじませるか、そこが難しい。チラッと画面に出たときの瞬間にイメージを集約させないといけないでしょう。そういう意味では、プレッシャーでもありますね」
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美しく、都合よく死ねるのはドラマか映画だけ
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夫婦間のコミュニケーションは難しいもの。付き合いも長いと、話題もなくなります。年中一緒に暮らしていれば、会話のネタも尽きてきますよね。そこで、ごくごく普通の夫である私が試行錯誤の上に発見した、ちょっと変わった夫婦間の「エクストリームコミュニケーション」をご紹介しています。今回のエクストリームコミュニケーションは「死」(後編)です。
【他の画像】
長かったエクストリームコミュニケーションもいよいよラスト。ボクシングでいえば最終ラウンドです。べつに妻をノックアウトするつもりも、されるつもりもないですが、泣いても笑っても今回が最後。悔いのないよう、意見を出し合ってみました。
ちなみに各テーマの数字は連載記事共通の通し番号。これまでのエクストリームコミュニケーションも参考にしてみてください。
http://bizmakoto.jp/bizid/bizblog_index.html
●テーマ126:自殺って許される?
妻 自殺は賛否両論あるよねえ。そもそもどれくらい起きているのかしら。
夫 自殺って、交通事故の死者数よりはるかに多いっていうよね。警察庁統計資料によれば、ここ数年は毎年3万2000人前後の自殺者がいるらしい。単純計算でも毎日90人弱の人が自ら命を絶っていることになる。
妻 正論になるけど、私は自殺に反対かな……。命は粗末にすべきでないと思うのよね。生きたくても、生きられない人だっているわけだし。何があっても生き抜くべきじゃないかしら。
夫 ちなみに自殺の原因だけど、健康問題が48%と約半数。以下、経済・生活問題が22%、家庭問題が13%、勤務問題が8%、男女問題が3%、学校問題が1%、残りの5%はその他――。
妻 健康問題が半分も……。
夫 僕も基本的には自殺反対。でも、白黒つけにくい問題だと思う。そもそもさ、命って誰のモノ? 本人の所有物でしかないとみなす場合、たとえ親であっても他人だから口出しをできなくなるね。
妻 ドラマのワンシーンにあるよね。「私の命なんだから、好きにさせてよ! 死なせてよ!」って叫ぶ女子高生……。
夫 命が本人のだけのモノであるか、それとも家族等自分以外も含めたものかの解釈で、自殺容認か反対かが決まるのかな。変な例を出すけど、例えば家族が全員死に絶えていて、完全な無縁状態ならば、家族もいないし、悲しむ人もいないということで自殺はOKなのだろうか。
妻 そーゆー理屈を出されると、自殺容認しなきゃいけなくなるけど、そうやって簡単に割り切れるものでもないよねえ。
夫 僕自身、答えは分からない。それに、正解があるのかな。あ、今いやなことを思いついたんだけど、仮に僕が自殺することで、絶体絶命のピンチを迎えた家族を助けることができるとしたら――例えば多額の保険金が下りて借金がチャラになる――とかだったらどう考えるだろう。自殺反対派ではあるけど、死ぬことを考える可能性は否めない。
妻 それ相当キツイ状況ね……。私も自殺を考えてしまうかも。
夫 フツーに考えたら、自殺を歓迎する人はいないか、ごく少ないと思うんだよ。いても「死んでほしくはないけど、本人の意思なら自殺も認める」程度だと思う。
妻 さっき、自殺反対って言ったけど、仮に私が不治の病に侵されたり、事故とかで首から下が麻痺して一切動けない身体になったとしたら、果たして生き続ける気力を持てるのか、自信がない。
夫 もはや、自分では自殺すらできない状態か……。もしキミがそういうふうになって、世をはかなんで自殺をしたがったら、僕は何と声をかけて励ませばいいんだろう。
妻 自殺を認める、認めないって考え自体が、むちゃくちゃ傲慢(ごうまん)な考え方なような気がしてきたよ。
夫 人それぞれが抱える事情や想いを無視して、ただ自殺をさせないように説得するのは、もしかしたら生きている側の身勝手な行為にすぎないのかもしれない。
妻 少なくとも今できることは、健康に気をつけるってこと。健康でいれば、自殺を考える可能性が少しは下がるわけだから……。
【夫のコメント】 自殺原因はてっきり経済・生活問題が1位だと予想していたので、「健康問題」が半数もあると知ってショック。死を選ぶほどの健康問題を想像しただけで、やるせない気持ちになってしまいました。
【妻のコメント】 さまざまな可能性を考えれば考えるほど「自殺は絶対にしない」と断言できなくなる自分を発見。ちょっと凹みました。
●テーマ127:安楽死したい? 安楽死を頼まれたら?
妻 確か、安楽死って日本で認められていないよね?
夫 うん。法的には日本では認められてなくて、刑法上殺人罪になってしまうみたい。でも、その前提はとりあえず無視しよう。ちなみに安楽死が認められているのは、スイス、アメリカ(ワシントン州とオレゴン州)、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの5カ国だって。
安楽死:末期がんなど「不治」かつ「末期」で「耐えがたい苦痛」を伴う疾患の患者の求めに応じ、医師などが積極的あるいは消極的手段によって死に至らしめること。
妻 つまり、本人の了解を元に自殺の手助けをするってことだよね。頼むのも、頼まれるのもキツすぎるなあ。
夫 自分が頼むかどうかは想像するのが難しいな。少なくとも、もしキミに(殺してくれと)頼まれたら、基本的には要求に応えたいと思う。
妻 うーむ、ありがとうと言えばいいのかな……。
夫 でも、すぐには実行しない。発作的な要因も考えられるから、キミにある程度の時間を与えて、本当に殺してほしいかどうかを再検討してもらうと思う。で、それでも意志が変わらないと確認できたら、いよいよ実行するかな。
妻 時間をおいて頭を冷やすのは、いい考えだと思う。
夫 安楽死を要求するって状況は、想像を絶する極限の状況だと思う。例えば、首から下が一切動かず、生涯寝たきりを余儀なくされるとか、末期ガンで筆舌に尽くせない痛みに24時間襲われる、みたいな。そういう状態にある人に対して、「がんばれ」とか「生きていればいいこともあるさ」とは口が裂けても言えないよね。
妻 そうだね。そんなこと言われたら、「ふざけんな!」って思う。
夫 命の美しさとか、生命の尊さといった、キレイゴトは一切通用しない世界なはず。希望も望みもない、あとは死ぬだけって状況に僕が置かれたら、生きる気力なんて持ち続けられないかも。
妻 私も同じかなあ。本人は死にたいのに、自分の力では死ねないって状況は辛いよね。例えば寝たきりだったら、身を投げることも、首をつることもできないわけだから。
夫 そういう最終的な究極の場での頼み事は、自分の配偶者にしかできないよね。我が子にも、親友にも頼めない。
妻 現時点では法的に認められていないわけだけど、万が一将来的に認められる可能性はなきにしもあらずなのかな。
夫 認められるのも、認められないのも、どっちにしても辛い現実だろうけど……。
【夫のコメント】 安楽死の話をすればするほど、自殺容認の立場になっていってしまう自分を発見してしまいました。
【妻のコメント】 自殺の是非とクロスしながらの話になりました。自分たちの知る限り、親族ではそういう話は聞いたことがなく、想像するのが難しかったです。
●テーマ128:死後の世界について
妻 宗教的な話にするつもりはないんだけど、死後の世界ってあるのかしら。いわゆる、天国とか地獄とか。
夫 根拠はないけど、あるんじゃないかなあ。
妻 オカルトの類は信用しないけど、死後の世界は私もあるような気はする。
夫 世界にはたくさんの宗教があるけれど、天国と地獄の二極化した世界があって、現世の行いによってどちらに行くかが決まるものが多い。このコンセプト自体は、わりと共通化された世界観だよね。
妻 厳密には細かな違いはあるんだろうけど、だいたいあってると思う。
夫 死後の世界がもしあったとしても、1つ間違いないのは「死者には、死後の世界がどんな世界かを現世に伝達する方法を持っていない」と思うんだ。仮に、ナカヤマ教という宗教があって、それが正しい宗教だったとする。一方、ナカヤマ教以外の宗教は正しくない宗教だったとしよう。で、ナカヤマ教徒以外の人々は死んで初めて後悔するわけだ。「あちゃー、生涯かけて信じてきた○○○教はデタラメだったのかー。正解はナカヤマ教だったのかー。失敗したー」って。
妻 マンガみたいな描写だね。まあ、言いたい事は分かる。
夫 で、ナカヤマ教徒以外の間違っていた人は地獄に落ちるわけだけど、あっちの世界からこっちの世界にメッセージが届いた試しはないよね。「おーい、生きてるみなさん、○○○教は間違いだよー。今からでも遅くないから、早くナカヤマ教に信仰を変えた方がいいよー」って、アドバイスはないよね。
妻 もし、そんな死者の言葉を知ることができたら、信じるべき神が地球上で統一されるわけだから、宗教戦争はなくなるのかな。その前に、失業した宗教関係者が地球規模で急増して、たいへんなことになりそう。そもそもナカヤマ教ってありえないし(笑)。
夫 ナカヤマ教はたとえ話だから、そーゆー心配はさておき、こうして考えると、死者が現世への連絡手段を持たないのは、間違いのないんじゃないかな。
妻 そうだね。でも、もし死後の世界そのものがないとすると、手段の有無云々の話ではないけどね。
夫 確かに。話していてふと思ったんだけど、死後の世界はもしかすると、天国と地獄っていう二極化された世界じゃなくて、実は1つしかなく、全員がその国(天国)に行くのではないかという気もしてきた。
妻 なにその斬新な説。
夫 どんな人間も、善人も悪人も関係なく、1つの死後の世界(天国)に行き、全員が平和に暮らしている。でも、それを現世に知られてしまうと、「現世でどれだけ罪を犯しても、天国に行けるんだってさ。だったら犯罪しまくりだぜ、もう働かないんだぜ、ヒャッハー」って世紀末的に犯罪が多発したり、モラルが崩壊してしまうよね。だから生きている間は、死後の世界の事実を知ることはない。それは神様が絶対に阻止する。死んでようやく「なんだー、そうだったんですかー。早く言ってくださいよ、神様もイジワルだなー」となる……。
妻 そうだったらいいなーという希望を込めて一票。でも、その暴論、まじめな宗教家の人たちが聞いたら怒るだろうなあ。
【夫のコメント】 自分のこの死後の世界説、あながち間違いではないような気がするのですが、いかがでしょう。生きているうちに確かめるられないのが、つらいところですが。
【妻のコメント】 あまりにも現実離れした話になったせいか、割と明るく話すことができました。いくら話しても正解に行きつくことはないと分かっていますが、死に対していくぶんか気が紛れました。
●テーマ129:理想の死に方
夫 えー、では最後のテーマです。ずばり、理想の死に方を教えて。
妻 当然ながら、死因そのものよりも、いかに苦しまずに死ねるかが重要。願いは、自宅の畳の上で死ぬことかな。でも、これじゃあ「理想の死に場所」か。
夫 僕は「ピンピンコロリ」だったら、死因はなんでもいいです。前日まで元気だったのに、翌朝家族が起こしに行ったら冷たくなっていて、苦しんだ形跡もなく、安らかな死に顔で横たわっている……のが理想。
妻 ふむふむ、しかもピンピンコロリなら、必然的に死に場所は病院ではなく、自宅になる可能性が大だね。そりゃあ、私もピンピンコロリがいいけど、現代社会においては、ごく少数なんじゃないかしら? たいていは、何らかの闘病生活で苦しむよね?
夫 そうだね、ピンピンコロリはすごく恵まれた、幸運な死に方だと思う。こればかりは本人の努力ではどうにもしがたいね。
妻 ピンピンコロリの何がいいって、残された遺族に迷惑がかからないのがいい。医療費や介護といったさまざまな負担をかけなくてすむ。私としては、そこのポイントも高い。
夫 ただ、遺族が死に目に逢えないって辛さは残る。そこが唯一心残りではある。
妻 確かにその2つは両立しないな。でも、息を引き取る瞬間を家族に看取られるケースって、ものすごくまれなような気がしない? 少なくとも、私の経験でそういうのはなかった。
夫 そう言われてみると、僕もそう。「今夜がヤマだ」って言われて、最後のあいさつをしに病院に行っても、その場で亡くなることはなくて、たいていは数日後の深夜に電話でたたき起こされて亡くなったことを知る……というケースばかりだった。最後のあいさつすらできずに亡くなるケースの方が圧倒的に多いな。
妻 それに、いよいよって段階で病院に駆けつけても、たいてい本人に意識はないか、こっちをちゃんと認識できないくらいもうろうとしていることがほとんどだよね……。
夫 そうか……。つまり映画のように、ベッドに寝ている祖父の周りを成長した子供や孫の一族が取り囲んでいて、祖父が「愛しい皆の衆よ、さらばじゃ(ガクッ)」と息を引き取るというのは、現実的にほぼありえない話なような気がするね。そういう別れができれば、個人的には大満足だけど。
妻 うーん、そこまで美しく、都合よく死ねるのはドラマか映画だけでしょ。あ、でも安楽死ならばきちんと死に目にあうことはできそうな気がしてきた。
夫 そうだね。安楽死ならば、自分の死ぬ瞬間をコントロールできるはずだから、「さようなら」って伝える準備はできそうだ。
妻 考えるほど、死因も死に場所も、自分ではどうにもしがたいってことが分かってくるね。死に関して、自分でコントロールできることって、何があるんだろう。
夫 遺言かなあ。意識も気力もあって、「死ぬことなんて、当分ないさ」と言えるうちに、用意しておくことだろうね。確か、コクヨが遺言書キットを販売しているよ。
妻 書いている間、涙が止まらない気がする……。
夫 僕も……。でも、遺言書を書きあげることができたら、一皮むけるというか、人生観が変わりそうな気がしない?
妻 そうだね。それと自分の命や、生かされていることに対して感謝の気持ちがわき起こってくるんじゃないかしら。家族、周囲の人々、衣食住を支えてくれる社会インフラ、色んなものに対して……。
夫 今日も生きていられることに、感謝しないとね。
妻 うん、感謝です。
【夫のコメント】 そう言えば以前、お世話になっている生保の人に「自分の死後、家族に贈るレターの書式一式」(伴侶用、子供用など)をもらったことを思い出しました。泣きそうになってしまったので、まだ書いてはいませんが、そろそろ考えたほうがいいのかな……。
【妻のコメント】 悩みには、悩んでよいことと、悩んでも仕方のないことの2種類ありますね。悩むことで少しでも解決に近付いたり、なんらかのアクションのキッカケにつながるのであれば、悩む価値もあるのではないでしょうか。
以上、「死」についてでした。
これで、エクストリームコミュニケーションは終了です。最後は2週にわたって死をテーマに語り合ったわけですが、やはり精神的に疲労しました。まるで、心のフルマラソンをしたかのようにグッタリです。
その反面、最も達成感を味わえたのも、「死」だったように思います。
死について真剣に話すほど、無意識に気にしている面子、取るに足らないプライド、下らない見栄や虚栄心といった心にかぶせた仮面というか化粧といったものが、ボロボロとはがれ落ち、驚くほど自分の素がくっきりと見えてきました。
ちなみにこのエクストリームコミュニケーション、話す前はノープラン。話しているうちに、今まで考えたこともなかった方向に多々話が進んでいきましたが、何の準備もせず、自然体で心の赴くままに話し合いました。
「あ、自分って、死に対してこんな考え、恐れ、理想を持っていたんだ」と、話しながら気がついていくような、不思議な感覚でありました。話す相手を選ぶテーマですし、それなりの心構えとまとまった時間、静かな場所が必要ではありますが、話し合う前と後では、きっと何かが変わっていると思います。
なお当初、150個のテーマを用意しましたが、実際に進めるうちにダブりがあったもの、抽象的すぎるものはカット。最終的には129個のエクストリームなコミュニケ―ションを行ってきました。この連載も、次回のまとめをもって最終回。連載期間中に夫婦で読んで、よかったと思える書籍やマンガをご紹介しつつ、総括&振り返りをしてみる予定です。(中山順司)
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※この記事の著作権は、ヤフー株式会社または配信元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110423-00000003-zdn_b-bus_all
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪

夫婦間のコミュニケーションは難しいもの。付き合いも長いと、話題もなくなります。年中一緒に暮らしていれば、会話のネタも尽きてきますよね。そこで、ごくごく普通の夫である私が試行錯誤の上に発見した、ちょっと変わった夫婦間の「エクストリームコミュニケーション」をご紹介しています。今回のエクストリームコミュニケーションは「死」(後編)です。
【他の画像】
長かったエクストリームコミュニケーションもいよいよラスト。ボクシングでいえば最終ラウンドです。べつに妻をノックアウトするつもりも、されるつもりもないですが、泣いても笑っても今回が最後。悔いのないよう、意見を出し合ってみました。
ちなみに各テーマの数字は連載記事共通の通し番号。これまでのエクストリームコミュニケーションも参考にしてみてください。
http://bizmakoto.jp/bizid/bizblog_index.html
●テーマ126:自殺って許される?
妻 自殺は賛否両論あるよねえ。そもそもどれくらい起きているのかしら。
夫 自殺って、交通事故の死者数よりはるかに多いっていうよね。警察庁統計資料によれば、ここ数年は毎年3万2000人前後の自殺者がいるらしい。単純計算でも毎日90人弱の人が自ら命を絶っていることになる。
妻 正論になるけど、私は自殺に反対かな……。命は粗末にすべきでないと思うのよね。生きたくても、生きられない人だっているわけだし。何があっても生き抜くべきじゃないかしら。
夫 ちなみに自殺の原因だけど、健康問題が48%と約半数。以下、経済・生活問題が22%、家庭問題が13%、勤務問題が8%、男女問題が3%、学校問題が1%、残りの5%はその他――。
妻 健康問題が半分も……。
夫 僕も基本的には自殺反対。でも、白黒つけにくい問題だと思う。そもそもさ、命って誰のモノ? 本人の所有物でしかないとみなす場合、たとえ親であっても他人だから口出しをできなくなるね。
妻 ドラマのワンシーンにあるよね。「私の命なんだから、好きにさせてよ! 死なせてよ!」って叫ぶ女子高生……。
夫 命が本人のだけのモノであるか、それとも家族等自分以外も含めたものかの解釈で、自殺容認か反対かが決まるのかな。変な例を出すけど、例えば家族が全員死に絶えていて、完全な無縁状態ならば、家族もいないし、悲しむ人もいないということで自殺はOKなのだろうか。
妻 そーゆー理屈を出されると、自殺容認しなきゃいけなくなるけど、そうやって簡単に割り切れるものでもないよねえ。
夫 僕自身、答えは分からない。それに、正解があるのかな。あ、今いやなことを思いついたんだけど、仮に僕が自殺することで、絶体絶命のピンチを迎えた家族を助けることができるとしたら――例えば多額の保険金が下りて借金がチャラになる――とかだったらどう考えるだろう。自殺反対派ではあるけど、死ぬことを考える可能性は否めない。
妻 それ相当キツイ状況ね……。私も自殺を考えてしまうかも。
夫 フツーに考えたら、自殺を歓迎する人はいないか、ごく少ないと思うんだよ。いても「死んでほしくはないけど、本人の意思なら自殺も認める」程度だと思う。
妻 さっき、自殺反対って言ったけど、仮に私が不治の病に侵されたり、事故とかで首から下が麻痺して一切動けない身体になったとしたら、果たして生き続ける気力を持てるのか、自信がない。
夫 もはや、自分では自殺すらできない状態か……。もしキミがそういうふうになって、世をはかなんで自殺をしたがったら、僕は何と声をかけて励ませばいいんだろう。
妻 自殺を認める、認めないって考え自体が、むちゃくちゃ傲慢(ごうまん)な考え方なような気がしてきたよ。
夫 人それぞれが抱える事情や想いを無視して、ただ自殺をさせないように説得するのは、もしかしたら生きている側の身勝手な行為にすぎないのかもしれない。
妻 少なくとも今できることは、健康に気をつけるってこと。健康でいれば、自殺を考える可能性が少しは下がるわけだから……。
【夫のコメント】 自殺原因はてっきり経済・生活問題が1位だと予想していたので、「健康問題」が半数もあると知ってショック。死を選ぶほどの健康問題を想像しただけで、やるせない気持ちになってしまいました。
【妻のコメント】 さまざまな可能性を考えれば考えるほど「自殺は絶対にしない」と断言できなくなる自分を発見。ちょっと凹みました。
●テーマ127:安楽死したい? 安楽死を頼まれたら?
妻 確か、安楽死って日本で認められていないよね?
夫 うん。法的には日本では認められてなくて、刑法上殺人罪になってしまうみたい。でも、その前提はとりあえず無視しよう。ちなみに安楽死が認められているのは、スイス、アメリカ(ワシントン州とオレゴン州)、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの5カ国だって。
安楽死:末期がんなど「不治」かつ「末期」で「耐えがたい苦痛」を伴う疾患の患者の求めに応じ、医師などが積極的あるいは消極的手段によって死に至らしめること。
妻 つまり、本人の了解を元に自殺の手助けをするってことだよね。頼むのも、頼まれるのもキツすぎるなあ。
夫 自分が頼むかどうかは想像するのが難しいな。少なくとも、もしキミに(殺してくれと)頼まれたら、基本的には要求に応えたいと思う。
妻 うーむ、ありがとうと言えばいいのかな……。
夫 でも、すぐには実行しない。発作的な要因も考えられるから、キミにある程度の時間を与えて、本当に殺してほしいかどうかを再検討してもらうと思う。で、それでも意志が変わらないと確認できたら、いよいよ実行するかな。
妻 時間をおいて頭を冷やすのは、いい考えだと思う。
夫 安楽死を要求するって状況は、想像を絶する極限の状況だと思う。例えば、首から下が一切動かず、生涯寝たきりを余儀なくされるとか、末期ガンで筆舌に尽くせない痛みに24時間襲われる、みたいな。そういう状態にある人に対して、「がんばれ」とか「生きていればいいこともあるさ」とは口が裂けても言えないよね。
妻 そうだね。そんなこと言われたら、「ふざけんな!」って思う。
夫 命の美しさとか、生命の尊さといった、キレイゴトは一切通用しない世界なはず。希望も望みもない、あとは死ぬだけって状況に僕が置かれたら、生きる気力なんて持ち続けられないかも。
妻 私も同じかなあ。本人は死にたいのに、自分の力では死ねないって状況は辛いよね。例えば寝たきりだったら、身を投げることも、首をつることもできないわけだから。
夫 そういう最終的な究極の場での頼み事は、自分の配偶者にしかできないよね。我が子にも、親友にも頼めない。
妻 現時点では法的に認められていないわけだけど、万が一将来的に認められる可能性はなきにしもあらずなのかな。
夫 認められるのも、認められないのも、どっちにしても辛い現実だろうけど……。
【夫のコメント】 安楽死の話をすればするほど、自殺容認の立場になっていってしまう自分を発見してしまいました。
【妻のコメント】 自殺の是非とクロスしながらの話になりました。自分たちの知る限り、親族ではそういう話は聞いたことがなく、想像するのが難しかったです。
●テーマ128:死後の世界について
妻 宗教的な話にするつもりはないんだけど、死後の世界ってあるのかしら。いわゆる、天国とか地獄とか。
夫 根拠はないけど、あるんじゃないかなあ。
妻 オカルトの類は信用しないけど、死後の世界は私もあるような気はする。
夫 世界にはたくさんの宗教があるけれど、天国と地獄の二極化した世界があって、現世の行いによってどちらに行くかが決まるものが多い。このコンセプト自体は、わりと共通化された世界観だよね。
妻 厳密には細かな違いはあるんだろうけど、だいたいあってると思う。
夫 死後の世界がもしあったとしても、1つ間違いないのは「死者には、死後の世界がどんな世界かを現世に伝達する方法を持っていない」と思うんだ。仮に、ナカヤマ教という宗教があって、それが正しい宗教だったとする。一方、ナカヤマ教以外の宗教は正しくない宗教だったとしよう。で、ナカヤマ教徒以外の人々は死んで初めて後悔するわけだ。「あちゃー、生涯かけて信じてきた○○○教はデタラメだったのかー。正解はナカヤマ教だったのかー。失敗したー」って。
妻 マンガみたいな描写だね。まあ、言いたい事は分かる。
夫 で、ナカヤマ教徒以外の間違っていた人は地獄に落ちるわけだけど、あっちの世界からこっちの世界にメッセージが届いた試しはないよね。「おーい、生きてるみなさん、○○○教は間違いだよー。今からでも遅くないから、早くナカヤマ教に信仰を変えた方がいいよー」って、アドバイスはないよね。
妻 もし、そんな死者の言葉を知ることができたら、信じるべき神が地球上で統一されるわけだから、宗教戦争はなくなるのかな。その前に、失業した宗教関係者が地球規模で急増して、たいへんなことになりそう。そもそもナカヤマ教ってありえないし(笑)。
夫 ナカヤマ教はたとえ話だから、そーゆー心配はさておき、こうして考えると、死者が現世への連絡手段を持たないのは、間違いのないんじゃないかな。
妻 そうだね。でも、もし死後の世界そのものがないとすると、手段の有無云々の話ではないけどね。
夫 確かに。話していてふと思ったんだけど、死後の世界はもしかすると、天国と地獄っていう二極化された世界じゃなくて、実は1つしかなく、全員がその国(天国)に行くのではないかという気もしてきた。
妻 なにその斬新な説。
夫 どんな人間も、善人も悪人も関係なく、1つの死後の世界(天国)に行き、全員が平和に暮らしている。でも、それを現世に知られてしまうと、「現世でどれだけ罪を犯しても、天国に行けるんだってさ。だったら犯罪しまくりだぜ、もう働かないんだぜ、ヒャッハー」って世紀末的に犯罪が多発したり、モラルが崩壊してしまうよね。だから生きている間は、死後の世界の事実を知ることはない。それは神様が絶対に阻止する。死んでようやく「なんだー、そうだったんですかー。早く言ってくださいよ、神様もイジワルだなー」となる……。
妻 そうだったらいいなーという希望を込めて一票。でも、その暴論、まじめな宗教家の人たちが聞いたら怒るだろうなあ。
【夫のコメント】 自分のこの死後の世界説、あながち間違いではないような気がするのですが、いかがでしょう。生きているうちに確かめるられないのが、つらいところですが。
【妻のコメント】 あまりにも現実離れした話になったせいか、割と明るく話すことができました。いくら話しても正解に行きつくことはないと分かっていますが、死に対していくぶんか気が紛れました。
●テーマ129:理想の死に方
夫 えー、では最後のテーマです。ずばり、理想の死に方を教えて。
妻 当然ながら、死因そのものよりも、いかに苦しまずに死ねるかが重要。願いは、自宅の畳の上で死ぬことかな。でも、これじゃあ「理想の死に場所」か。
夫 僕は「ピンピンコロリ」だったら、死因はなんでもいいです。前日まで元気だったのに、翌朝家族が起こしに行ったら冷たくなっていて、苦しんだ形跡もなく、安らかな死に顔で横たわっている……のが理想。
妻 ふむふむ、しかもピンピンコロリなら、必然的に死に場所は病院ではなく、自宅になる可能性が大だね。そりゃあ、私もピンピンコロリがいいけど、現代社会においては、ごく少数なんじゃないかしら? たいていは、何らかの闘病生活で苦しむよね?
夫 そうだね、ピンピンコロリはすごく恵まれた、幸運な死に方だと思う。こればかりは本人の努力ではどうにもしがたいね。
妻 ピンピンコロリの何がいいって、残された遺族に迷惑がかからないのがいい。医療費や介護といったさまざまな負担をかけなくてすむ。私としては、そこのポイントも高い。
夫 ただ、遺族が死に目に逢えないって辛さは残る。そこが唯一心残りではある。
妻 確かにその2つは両立しないな。でも、息を引き取る瞬間を家族に看取られるケースって、ものすごくまれなような気がしない? 少なくとも、私の経験でそういうのはなかった。
夫 そう言われてみると、僕もそう。「今夜がヤマだ」って言われて、最後のあいさつをしに病院に行っても、その場で亡くなることはなくて、たいていは数日後の深夜に電話でたたき起こされて亡くなったことを知る……というケースばかりだった。最後のあいさつすらできずに亡くなるケースの方が圧倒的に多いな。
妻 それに、いよいよって段階で病院に駆けつけても、たいてい本人に意識はないか、こっちをちゃんと認識できないくらいもうろうとしていることがほとんどだよね……。
夫 そうか……。つまり映画のように、ベッドに寝ている祖父の周りを成長した子供や孫の一族が取り囲んでいて、祖父が「愛しい皆の衆よ、さらばじゃ(ガクッ)」と息を引き取るというのは、現実的にほぼありえない話なような気がするね。そういう別れができれば、個人的には大満足だけど。
妻 うーん、そこまで美しく、都合よく死ねるのはドラマか映画だけでしょ。あ、でも安楽死ならばきちんと死に目にあうことはできそうな気がしてきた。
夫 そうだね。安楽死ならば、自分の死ぬ瞬間をコントロールできるはずだから、「さようなら」って伝える準備はできそうだ。
妻 考えるほど、死因も死に場所も、自分ではどうにもしがたいってことが分かってくるね。死に関して、自分でコントロールできることって、何があるんだろう。
夫 遺言かなあ。意識も気力もあって、「死ぬことなんて、当分ないさ」と言えるうちに、用意しておくことだろうね。確か、コクヨが遺言書キットを販売しているよ。
妻 書いている間、涙が止まらない気がする……。
夫 僕も……。でも、遺言書を書きあげることができたら、一皮むけるというか、人生観が変わりそうな気がしない?
妻 そうだね。それと自分の命や、生かされていることに対して感謝の気持ちがわき起こってくるんじゃないかしら。家族、周囲の人々、衣食住を支えてくれる社会インフラ、色んなものに対して……。
夫 今日も生きていられることに、感謝しないとね。
妻 うん、感謝です。
【夫のコメント】 そう言えば以前、お世話になっている生保の人に「自分の死後、家族に贈るレターの書式一式」(伴侶用、子供用など)をもらったことを思い出しました。泣きそうになってしまったので、まだ書いてはいませんが、そろそろ考えたほうがいいのかな……。
【妻のコメント】 悩みには、悩んでよいことと、悩んでも仕方のないことの2種類ありますね。悩むことで少しでも解決に近付いたり、なんらかのアクションのキッカケにつながるのであれば、悩む価値もあるのではないでしょうか。
以上、「死」についてでした。
これで、エクストリームコミュニケーションは終了です。最後は2週にわたって死をテーマに語り合ったわけですが、やはり精神的に疲労しました。まるで、心のフルマラソンをしたかのようにグッタリです。
その反面、最も達成感を味わえたのも、「死」だったように思います。
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ちなみにこのエクストリームコミュニケーション、話す前はノープラン。話しているうちに、今まで考えたこともなかった方向に多々話が進んでいきましたが、何の準備もせず、自然体で心の赴くままに話し合いました。
「あ、自分って、死に対してこんな考え、恐れ、理想を持っていたんだ」と、話しながら気がついていくような、不思議な感覚でありました。話す相手を選ぶテーマですし、それなりの心構えとまとまった時間、静かな場所が必要ではありますが、話し合う前と後では、きっと何かが変わっていると思います。
なお当初、150個のテーマを用意しましたが、実際に進めるうちにダブりがあったもの、抽象的すぎるものはカット。最終的には129個のエクストリームなコミュニケ―ションを行ってきました。この連載も、次回のまとめをもって最終回。連載期間中に夫婦で読んで、よかったと思える書籍やマンガをご紹介しつつ、総括&振り返りをしてみる予定です。(中山順司)
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なぜすぐに避難しなかったのか――「東北関東大震災」を夫婦で話し合った
スリムクラブの芸風は嫌いなのに、応援したくなる心理――社会問題
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪
