イラストで読む 奇想の画家たち/河出書房新社

Amazon.co.jp ¥1,728


このブログで以前取り上げた『イラストで読む 印象派の画家たち』を書いた著者杉全美帆子(すぎまた みほこ)の新作が19日に発売された。

杉全氏はこの新作も含めて、他にも3作品を書いている(『イラストで読む 印象派の画家たち』も含む)、新進気鋭の美術史作家である。その独自の視点と発想力で、著名な画家・作品をユーモラスかつ研究者顔負けの知識で、初心者および目の肥えた美術ファンに芸術の素晴らしさ・奥深さを分かりやすく解説してくれる。

今回出版されたこの著書は、美術ファンであってもあまりなじみのない画家たちを取り上げて、その作品と生涯を説明している。

この一冊のテーマは、「奇想」だ。

星の数ほどいる著名な画家たちの中で、変わった画風・発想を有した芸術家たちを7名(ボス、デューラー、カラヴァッジョ、ゴヤ、ブレイク、ルドン、ルソー)選び、それらの深層心理を余すことなく分析し、教えてくれる。









この7名の画家たちの中でカラヴァッジョは、もっとも「奇想の画家」であることは間違いないと思うが、読者によっては異なる見解を示すかもしれない。

もしも変わった発想の持ち主の世界に足を踏み入れてみたい、そういった人物たちからインスピレーションをもらいたいと一瞬でも思ったら、急いで書店に行って本書を購入することを是非お薦めしたい。


巻末には「あなたは誰タイプ?」のコーナーがあるので、本書を読んでいて退屈することはまずないと思われる。





注記


掲載した写真は、上から順番に、Amazon.co.jpと本書『イラストで読む 奇想の画家たち』の46ページ、47ページ、54-55ページ、124-25ページからのものである。