大学の先輩で、日頃から親しくさせて頂いている朝日新聞西部本社代表の植田義浩さんから、下記のご案内を頂きましたのでお知らせします。僕は毎週土曜日に北九州に英語の講義に行っているので、今週の土曜日に覗いてみようと思っています。北九州周辺にお住みの皆さんはお出かけ下さい。

               記

各位

原田脩遺作展のご案内

原田脩さんは画業一筋に生きた無名の画家です。
小倉高校時代は美術部に所属し、卒業以来ずっと、独学で絵に打ち込んできました。
物欲や名誉欲にまったく縁のない人で、暇があれば下駄履きのまま日本中どこへでもスケッチブックを下げて出かけました。酒を愛し、旅に生きた絵描きでした。既成の権威を嫌い、画壇や公募展に背を向けて、京都の小さな画廊で23年にわたって毎年作品を発表し続けてきました。祇園のお茶屋さんの女将がすっかり原田ファンになって、大作家の作品と並べて原田さんの絵をお茶屋にかけてくれる、そんなこともありました。
 3年前、旅先で倒れ、2年半に及ぶ闘病生活をおくりました。本人は最後まで、回復を信じ個展を再開するつもりでしたが、昨年3月、画業もこれからという時期に60歳で亡くなりました。後には150点にのぼる油絵と、膨大なスケッチが残されました。
 原田さんの生き方に共鳴した多くの仲間や飲み友達の中から、この作品を一度全部並べて展覧会をしたいとの声が出てきました。かつての小倉高校の美術部時代の仲間と同級生たちが自発的に集まって実行委員会を組織し、展覧会実現に向けて動き始めました。
 とはいっても、全員がこうした大規模な展覧会を企画・実施した経験はありません。まったくの手探り状態からスタートしました。会場探しから、額縁の借り入れやポスター作り、展示用のイーゼルに至るまで、すべてが手作りの展覧会になりました。
 途中から、いっそ画集を作ってしまおうと、ほぼ全作品を集めてカメラ撮影し(これも仲間のカメラマンが、借りてきたデジタルカメラで写しました)、自分たちで編集しました。
 経費ゼロでスタートし、手弁当でやるつもりが、画集製作となったため、皆さんに協賛を呼びかけました。200人に及ぶ友人や原田さんの絵の愛好者が協賛金を送ってくれました。
 こうして、何とか画集も315日には出来上がり、323日から41日まで小倉リバーウォークの中の3会場で遺作展が開催されます。もちろん入場は無料です。
 一人でも多くの方に原田さんの絵を見ていただきたく、ご案内申し上げます。


          2007321
           原田脩遺作展実行委員会
              委員長  植田  義浩