近々東京に参りますので、その準備をしていて三井物産戦略研究所寺島実郎所長が世界2007年2月号に書かれた連載「能力のレッスン」の「『東方見聞録』『ガリバー旅行記』、そして日本のイメージ」と言う興味深い記事を見つけましたのでお知らせします。
http://mitsui.mgssi.com/terashima/0702.html
  「19世紀末の欧州での『ジャポニズム』」や現代の「ジャパンクール」についての記述があります。
また記事の中の「そして、浮世絵に代表される江戸文化の蓄積が『ジャポニズム』の起爆力になったごとく、平和で安定した戦後の半世紀を背景に『ジャパン・クール』の素材が産み出されたことを考えるならば、筋道だった平和な時代を創造・維持することが大切なことに気付く。
 西洋の『対置概念としてのアジア』の設定という枠組みの中で形成されてきたアジア観・日本観を気にすることよりも、心に置くべきことは自らの主体的努力以外にイメージを変える方法はないということである。まずは、近隣の国々から信頼され
尊敬される国を作りあげる営為を積み上げることである。 」と言うお話は、今日の「従軍慰安婦問題」を言い当てたような記述です。
 国際社会で理解を得るためには、言葉を尽くして説明することが肝要です。また、言行不一致や二重基準は信頼を失う原因になります。失った信頼を回復するのは信頼を築くより難しいことを肝に銘じるべきです。
 日本が近隣諸国から信頼され、尊敬される道を歩むことを切望いたします。


山口実