NHKスペシャルインドの衝撃①を見ました。
11億の国民を持つ国が教育に力を入れて、所謂先進国への仲間に入ろうとしています。
彼らの頭脳の優秀さは、長年インドとの取引に関わり、米国・カナダ・クウェートでも印僑との付き合いがあった私は身をもって経験しています。貧富の差や階級制度が際立っている国ではあるものの、最近の躍進には目を見張るものがあります。
インドが国際社会で注目されていることは、米国が原子力開発を認め急接近していること、中国が経済面で関係改善を図っていることからも良くわかります。中国との政治的対立の中で、中国に代わる製造基地としてインドを議論する人々がいましたが、私は民族的文化的な違いを考え反対して来ました。
私は、日本はインドとも中国とも対等なパートナーとして、手に手を携えてアジアの発展のために力を合わせることが肝要だと思います。そうしなければ、何十年後かには日本はアジアの東の果ての小さな島国として世界から忘れ去られることを危惧します。日本が偏重する米国も既に中国やインドの巨大市場を狙っており、日本は片思いの状態と言って良いでしょう。
私達日本人に重要なのは米国の尖兵となって海外派兵し、戦費を肩代わりすることではありません。技術や経済の先進国として、インドや中国を始めとするアジア諸国と技術面や教育・文化面で助け合ってアジア経済圏を創る事だと考えます。世界は急速に動いていますから、発想を転換しなければ、将来的に日本は米国の一州となるほかないと大変危惧します。
そうならないためには、現在のインドのように考える力を養う教育を見習わなければなりませんし、国民も慢心から覚醒してもっと貪欲に学ばなければなりません。
山口実