私は大学の講義や学生諸君との話とは別に、年数回講演会の講師をしています。お話しする相手は中高大学生諸君、市民団体や企業の方々です。場所は、中高大学校、公民館、厚生施設、ホテルなどです。また、内容は結構多岐に亘ります。例えば日本の平和外交だったり、中東問題だったり、異文化理解だったり、危機管理だったり、国際経済問題だったりいろいろです。
 しかし全てのテーマに共通しているのは、対話と優しさ・思いやりの大切さです。
 私は、講演をする時表題から決めます。最近で気に入っているものは「農耕民族への回帰を」「隣人への思いやりを」「かけがえのない存在」「対立を乗り越える智恵を」などです。
 今日の題名は「対立を乗り越えて、優しさのリレーを」です。
 今回は講演時間が一時間弱なので、どこまでしゃべれるか分りませんが、一応目次も作りました。優しさの輪が少しでも拡がることを切望します。
                  記

1.活動の原点:湾岸危機の際の在クウェート日本大使館篭城と人質生活
  a)食糧集め
  b)外務省の対応
  c)人質生活
  d)解放
2.サダムフセイン
  a)言葉の貧困な小心男
  b)誰がこの「怪物」作ったか
   ・イライラ戦争
   ・石油利権
   ・イラクの特殊事情
  c)なぜ死刑を急いだのか
  d)「殉教者」サダム
  e)イランに対する攻撃
3.最近の国際貢献活動
  生かされたことに感謝して、対話の大切さと優しさのリレーを提唱。
  具体的な活動は
  a)イラク攻撃反対(新聞記事)
  b)インド洋津波の被災児支援(新聞記事)
  c)国連ハビタットの支援(パンフレット)
  d)キャンパスサポート西南(パンフレット)
  e)音楽(Jazz他)
4.結論
 対立を煽る形で国防の必要性を訴え、軍備を増強しても完璧な安全を保障することは不可能です。武力に頼った和平は、逆に憎しみの連鎖を生み世界の不安定化を促進します。日本政府は憲法を改定し、海外派兵や武器の輸出を推し進めようと画策しているように見えます。しかし、今私達に必要なのは対立ではありません。国内外で言葉を尽くして対話することです。
 私は最近「優しさのリレー」を唱えています。私は酷い方向音痴なのでよく道に迷いました。その時々に、世界の人々は優しく道案内してくれました。僕の役目はそんな優しさをリレーすることだと考えています。優しさの輪(和)が拡がれば、世界はもっと平和になると確信しています。


山口実