掲題の記事が昨日のChunichi Web Pressに掲載されています。
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006080501008485.html
諫早湾の干拓が有明海や諫早湾の干潟に与えている悪影響に関しては、従前から激論がたたかわされており、私も開門調査が不可欠であると考えています。農林水産省は、洪水・高潮などに対する防災機能の強化と農地の造成を目的としてこの事業を進めてきたわけですが、環境に対する配慮が著しく欠けていたように思えますし、得るものよりも失うものの方が大きいように考えます。つまり、漁業や環境に対する大きな影響を犯してまで、推進するべき事業であったのか、大いに疑問です。
やはり「初めに干拓ありき」と言う考えではなくて、問題が発生し、それらの問題の原因が干拓事業によるとの疑いがある場合は、やはり途中でも止まって調査することが慣用なのではないでしょうか。今回は特に、この記事のような指摘があった訳ですから、農水省には慎重な対応が求められます。事業計画が一度承認されたら、検証もなくやりっぱなしと言うのでは、どんどん新たな問題を生じさせると危惧されます。
山口実