以前から指摘していますが、日中関係が悪化している間に、政治経済面で米中接近が進む事が考えられます。それは今回の北朝鮮のミサイル発射に関わる米国政府の対応からも見て取れます。http://www.asahi.com/international/update/0706/005.html
つまり、中国に関しては、米国は日本の頭越しに関係改善を図ると考えていて間違いないでしょう。もちろん、米中が政治的に融和する事は、国際社会にとって決して悪い事ではありませんが、これが米国企業の中国進出を後押しする可能性のあることを日本側は充分想定しておくべきです。
中国政府からの北朝鮮への働きかけは、本来ならば日本政府首脳が緊密に行うべきことで、それが出来ない現状はやはり異常と言うほかありません。
何度も言うように日米関係が大切である事は否定しませんが、日中関係も同様に重要である事を肝に銘じて、米国政府への盲従を止めるべきだと考えます。一方で、インド企業も中国市場を虎視眈々と狙っていることも注視する必要があります。
米国のユダヤ人、華僑、印僑、被侵略の中で生きて来た民族の強かさは、島国日本の私達の想像を絶するものがあります。そのことを良く承知した上で、日本独自の平和外交を展開し、東アジアの国々と共生して行くことが、日本国民の利益にとっても不可欠であると考えます。
山口実