今回のワールドカップ予選敗退で、ジーコ監督に対する批判が聞かれますが、毎日新聞の「記者の目」は違った視点でジーコを見ています。

http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/feature/news/20060627k0000m070148000c.html

 私は、なぜか住友金属さんと大変仲が良かったので、下妻さん(現会長)達の大英断で、1991年にジーコが住友金属鹿島に招聘され、彼がチームの選手達を手取り足取り教えて、日本サッカーを育てた事を良く知っています。サッカー界で神様のような存在のジーコの来日とその後の彼の努力がなければ、Jリーグの誕生はなかったと言っても過言ではないでしょう。また、彼の存在が、Jリーグへの他の南米や欧州の有名選手の招聘を可能にし、その発展に貢献しました。彼の熱い闘いは、今でも目に浮かびます。

 今回の予選敗退は、体調管理も含めて代表選手たちが弱かったという事でしょう。ベストの状態であれば決勝に残れたかもしれません。しかし結局、肉体的・精神的強さの面で選手の力が足らず、また選手層も薄かったという事ではないでしょうか。あの状況では、誰が監督でも予選敗退は避けられなかったと思います。

 ジーコが残した悪条件下のワールドカップ予選での勝ち点1を如何に伸ばして行けるかは、これからの選手の育成に掛かっているのではないでしょうか。選手の精神・肉体面の強化、チームの組織面での強化、そして選手層の拡大など、日本サッカーが更なる高みに到達するための課題は多いと考えます。

 本当にお疲れ様、ジーコ!本当に有難う、ジーコ!We love you.

山口実