先日女房が福岡の郵便本局の前で、支援活動を続けている「福岡・築港日雇労働組合」の掲題のビラを貰って来ました。私も時々近くを通ると彼らの訴えを聞くのですが、「うん。うん。」と頷くことばかりです。

 そこで掲題のビラの一部を紹介します。

「失業・野宿ー戦争の押し付けをはなかえしていきましょう!『景気は上向いている』と言われています。本当なのでしょうか?トヨタのようなほんの一握りの大企業のみが『一人勝ち』し、ボロ儲けしていることをもって、『景気がいい』なんて浮かれることはできません。

 そのしわよせは、中小企業の相次ぐ倒産やリストラという名の大量の首切りとして、私たち働くものに『失業』というカタチで向けられます。職場では、過労死・労災死の増加に見られるような、『もっと働け』という声が強められています。『もっと働かないと首にするぞ。賃金を下げるぞと』いう圧力に負けてしまうわけにはまいりません。以下 略」

 切羽詰った人々の切実な訴えで、非常に的を得た考えだと思います。

 過労死・労災死のほかに自殺死も一向に減りません。大手企業は、空前の利益を享受していますが、その多くがリストラやパート(派遣社員も含む)採用や優遇税制によるところが大きく、また下請けや系列会社への締め付けもあります。正に、弱いものを切り捨て、利用する中での表面上の景気回復と言えるでしょう。日本政府はそれを自分の手柄のように力説しますが、この表面上の景気回復は上記の「企業努力」と中国のバブル経済と外人買いによる株価の伸張が主たる原因だと考えられます。円高・エネルギーの高騰などもあり、報道とは裏腹に大変危うい状態だといえるでしょう。

http://www.asahi.com/business/update/0516/150.html

 一方で、私は将来余った労働力が米国のように軍需産業や戦地に借り出されることを大変危惧します。それが当然のように語られ行われる前に、私たち国民は方向転換をしなければなりません。


山口実

P.S. 軍需産業を抱えるグループらしい発想です。http://www.nishinippon.co.jp/nnp/economics/20060517/20060517_024.shtml