本日のNHKクローズアップ現代「ハンセン氏病・奪われたわが子」を見て、言葉も出ないほど慨嘆した。立法・行政の対応の遅れは、「不作為」では済まされない重大問題だと思う。完治の特効薬が発見されてから50年近くも、ライ予防法は廃止されず、その間ハンセン氏病患者は妊娠中絶を余儀なくされたと言う。

行政が何もしないことによって、行政担当者は安泰であろうが、国民は苦しむ。そして一番苦しむのは、婦女子だ。これはハンセン氏病に限ったことではない。

「開発」を国民の安全より優先して来た行政は、今「国防」を声高に唱えている。国を守っても、国民がいなければ国が成り立たないことを肝に銘じるべきだ。政府は米軍再編や安保理常任維持国入りには、札びらを切り続けるのに、国民の暮らしや健康には無頓着だ。それが少子化の進む大きな要因の一つでもある。

ハンセン氏病や水俣病やアスベスト公害など国民の暮らしや健康に関する多くの問題に

早急かつ有効な対応策を講じなければ、国は衰退するであろう。国民の税金は有効に使って欲しい。

山口実