昨夜のニュース23の、「多事争論」の中で筑紫哲也さんが、George Clooney監督の掲題の映画に就いて、語っていました。この映画は「50年代のアメリカを舞台に、人気TV番組のキャスターであったエドワード・マローと『赤狩り』を主導したマッカーシー上院議員との6ヶ月にわたる闘争。」を描いたものです。
http://www.goodnight-movie.jp/
テレビを始めとする現在のメディアの危機的な状況をその関係者たる筑紫哲也さんが自戒の念も籠めて語られました。この中で、「メディアがその時のイディオロギーや体制に逆らうのは非常に難しい。」と言うあるキャスターのコメントを引用していましたが、難しいからこそ、その中で真理を追求する姿勢が各ジャーナリストに求められているのだと思います。
私は、久米宏さんのニュース・センターが終わってから、その姿勢を貫いているのは筑紫さんのみだと思っています。色んなニュース番組や討論番組がありますが、そのキャスターも出演者も体制に迎合するか、情報を垂れ流す傾向が強いと思います。特に、テレビは人気商売ですから、その傾向が強いように感じます。
今のメディアの概ね対立を煽るようなやり方は、果たしてジャーナリズムの責務を果たしているのか非常に疑問に感じることが多い今日この頃です。私はジャーナリズムには体制迎合主義や大衆迎合主義は捨てて、世論を善導する姿勢を貫くことを切望します。
私はまだ"Good Night, And Good Luck."を見ていません。早速見ようと考えています。
山口実