まず、私は拉致被害者達が一刻も早く解放され、事件の全容が解明されることを切に望みます。その上で、今回の横田早紀江さんのブッシュ大統領訪問に就いて考えたいと思います。
ジャーナリズムの論評は今回のブッシュ会見の影響に概ね楽観的な報道をしていますが、本当にそうなのでしょうか。http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000024596.shtml
私は、拉致の問題を解決するためには、北朝鮮に国境を接している中国・韓国の協力は不可欠だと考えます。横田さんは近々韓国を訪れるようなので、その成果を期待したいですが、問題は中国の協力です。
北朝鮮の金正日政権の命運を握っているのは、中国です。中国の協力なしには、この問題の解決は望み薄です。先の書き込みのようにアフガニスタンとイラクへの戦費拡大やイランとの問題もあり、また韓国・日本への影響を考えれば、米国の北朝鮮への武力行使は実質的に不可能でしょう。それを見越した、北朝鮮の挑発的な発言も目立ちます。
私は北朝鮮の現政権に引導を渡すのは、中国だと考えています。中国への強い働きかけなしには、本問題の早期解決はありえないと考えます。もちろんソ連も含めた形で、5カ国の包囲網を構築することが不可欠です。そのための日本政府のイニシアティヴに期待せざるを得ません。
山口実