前置きが長くなってしましたが、今日は数の数え方を学びましょう。
英語で数字を読むことはなじみがないので、講義で学生に音読して貰っても、数字の読みで引っかかることが多いです。これも、繰り返して身に付けるしかないのですが、ポイントとなることがいくつかあるので以下に説明します。
1. 1~10までの発音をしっかり学ぼう。
1~10までを英語で数えることはそれ程難しいことではありません。しかし、これらを正しく発音するとなると結構難しいです。日本語にない音がたくさん含まれているからです。例えばone一つをとっても、[w]の音が含まれているし、twoの[u:]も日本語のウーとは違います。threeのthの音は日本語にはありません。fourとfiveのfの音もありませんし、six, sevenのsの音も、x, vの音もありません。eightのei(二重母音)と言う音も、日本語でははっきりと発音しません。nineの[ai]と言う音も同様です。tenのtの破裂音も日本語とは異質です。
そこでまず、一つ一つの単語を正確発音するよう心がけましょう。そして今度は1~10までと10~1までを出来るだけ早く読むことを繰り返しましょう。”Ten Little Indian Boys”と言う歌を使うのも良いと思います。
2. 11~99までの注意点
・一番気をつけなければならないのは、teenとtyの発音の区別です。つまり[i:]の音と[i]の音をしっかり区別しなければ、ビジネスでは致命的な間違いになります。例えば、価格で15が50に聞こえたら、注文が来なくなります。(笑)これは意識して発音することで改善されます。
・次にアクセントの位置です。eleven, twelveは別にして、13~99までは二つの言葉が合わさっているので、両方の言葉にアクセントが付きます。例えばeighteenは[e]と[i:]の上にアクセントが付きますし、eighty-oneであれば[e]と[wu]の上にアクセントが付きます。teen(つまり13から19)が付く場合は、前が第二アクセントで、後が第一アクセント(強い方)で、強弱のある2つのアクセントがつきます。(長い単語には二つのアクセントが付くことが多いです。これも日本語には見られない特徴です。例えばcivilization(文化)であれば、ciの[i]の上に第二アクセント、zaの[ei]の[e]の上に第一アクセントと言った風です。)
・百まで必死で数えると言うのも、私が良くやった方法です。ただ、声を出すだけでは馬鹿なので、友達とどれだけ早く読めるか時間を計って競争することをお薦めします。これは結構効果があります。
その場合でも発音やアクセントの位置を確認しながらやることが大切です。
3.100、1000
100、200、300や1,000、2,000、3,000の数え方は日本語と同じですが、何千何百何十何と言うときは、一つ一つの単語をはっきり発音することに注意しましょう。
4.大きな数字の数え方
大きい数字を数える時、英語で特徴的なのは、1,000を一つの単位とすることです。日本語の万は何十千という言い方をします。10,000はten thousand、20,000はtwenty thousandと言った風です。十万台も何百千と言います。100,000がone hundred thousandのように。
そしてより大きな数字は1,000倍単位で数えられます。つまり、千の千倍が百万、百万の千倍が10億、10億の千倍が1兆と言った具合です。従い英語もmillion(1,000の1,000倍)、billion(1,000X1,000の2乗)、trillion(1,000X1,000の3乗)と言った具合です。(biとtriと言う2,3を表す接頭語に就いては、前回説明しました。)
ただし、英国の古い言い方ではbillionはmillionの2乗、trillionはmillionの3乗と言う場合もあるので、若干確認が必要です。
まあ、普通の生活では10億とか1兆とか、そんな大きな数字は使いませんが、ビジネスや経済記事などでは良く使います。
この1,000単位の数え方に慣れることは、国際ビジネスの舞台で活躍するには不可欠です。
山口実