小学校から英語を教えると言うことに「日本語が出来なくなる」と反対する人々がいます。説得力があるようにも聞こえるのですが、私はこの意見には組しません。その理由を思いつくまま並べて見ます。

1)言葉は自分の意志を伝える手段。

 その点では日本語も英語も同じ。

2)語学に大切なのは聴く力。

 これも耳を鍛えると言う意味で日本語も英語も同じ。 聴力は小さい頃に鍛える方が良い。

3)同じく大切なのは音読。

 どの言語にも共通で必須な方法。

4)同じく大切なのは感性とImaginationの力。

 日本語でも英語でも、読んだり、聴いたりする行為は同じ。それによって鍛えられる、感性とImaginationの力も同じ。

5)思考は言語に関係がない。

 考える癖をつける事が話題をふやし、言語能力を高める。 

6)英語の簡潔な表現を学ぶことは、日本語勉強を助ける。

 漢字がないぶん、英語の方が文章の構成や表現を簡素化できる。簡潔な表現を学ぶことで日本語も磨かれる。

7)日本語と英語の違いに接することで、日本語が磨かれる。

 日本語が漢字の複雑な意味を込める事が出来るが、英語は同じ単語にたくさんの違った意味を持っている。小さい頃からこの違いを推敲する習慣をつけることで、日本語が磨かれる。

8)習うより慣れろ。

 言葉は習慣(繰り返し)で学ぶもの。頭で勉強しようとするから負担になって、時間や脳のCapacityを心配するが、それは教え方の問題である場合が多い。

9)語学はは語楽と考えよ。

 上記のいくつかの項目は音楽とも共通します。つまり、話すこと読むことを楽しむことで、言葉は身につく。

10)ヨーロッパでは子供の頃からmalti-lingualが普通。

 日本もそう言う環境を作ればよい。

11)基礎を学べ。

 基礎をしっかり学んでいない為に、学習時間が無駄に費やされ、国語の学習時間を圧迫する。

12)子供の頭は柔らかい。

 語学は柔らかい、学習力の旺盛なうちにやるほうが効果的。

13)国際人は生育地の文化・歴史が拠り所。

 英語を使って国際社会で活躍する人々を「愛国心が希薄だ。日本的でない。」と批判する人がいるが、それは当たらない。国際人になれば成る程、Identityが必要となる。(ただ、「愛国心」は「国家権力を愛すること」ではなく「自分が生まれた国や地域の歴史や文化を知り、それら大切にすること]である。


 私が思うに、低学年での英語学習に反対している人は、英語の学習に大変苦労した人、そして英語が出来ない人、英語の学習方法の分からない人だと考えます。その固定観念を子供に押し付けることは、所謂「島国根性」を植えつけることになります。

 と言うことで、日本語や日本の文化や歴史(もちろん間違いにも学ぶ)を大切にしながら、子供達と英語を楽しみながら学んでいこうと思っています。


山口実

P.S.一方で、「英語は誰でも出来るから、他の言語」を言う世の中ですが、私が働いていた「日本で生まれて、世界で生まれた」M物産でも、コミュニケーションの道具としての英語を上手く使える人々は意外に多くありませんでした。まず、国際語であり、学ぶ機会や教材がたくさんある英語で自己を表現する能力を身に付けましょう。

冬を越したミッフィー

冬を越した学園ネコのミッフィーちゃん