今回のWBCでのイチロー選手は、日頃の求道者のような彼の態度とは違って、何か子供が楽しんでいるようです。日米球界で、いろいろな記録を打ち立てて来た彼には、そのモチベーションを高めることがとても大変だと思います。今回は、彼が、「向こう30年は日本には手は出せないな、という感じで勝ちたいと思う」と発言したことが、韓国選手の負けん気に火をつけたと言われていますが、それで存分に良いプレイを見ることが出来た私は「さすがにイチロー選手はプロフェッショナル」と好意的に感じています。韓国を侮辱したというより、自らやチームメイトを鼓舞したのだと思いますから。http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060320k0000m050084000c.html

 韓国ファンのブーイングは少し気になりましたが、米国でのアウェイの試合では良くあることです。(以前中国でのサッカーの試合での、中国側のブーイングに大騒ぎした日本のマスメディアには驚きました。欧米でも、日本国内でも良くある話なのに、中国と言うとどうして大騒ぎになるのでしょうね。)

 それにしても、韓国の金監督の「日本は最も組織されていたし、パワーもある。2回勝ったが、野球の質は日本が上」と言うさわやかな敗戦の弁には、感動しました。また、エース朴賛浩(パドレス)も「決勝では日本に勝ってほしい。大塚とイチローは友達だからね」とエールを送っていたそうです。

 やはり、スポーツでも何でもFairでなければいけませんね。 

山口実

イチロー選手

日韓準決勝で3安打のイチロー選手。