「米海兵隊岩国基地の地元・山口県岩国市で十二日、米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機受け入れの是非を問う住民投票が行われ、反対四万三千四百三十三票、賛成五千三百六十九票で反対が圧倒的多数を占めた。反対票は有効投票の89%に上り、有権者の過半数に達した。投票率は58・68%で、市条例が定める50%以上の要件を満たし、成立した。」(The Nishinippon WEB)

 日本政府は「米軍再編は国の専管事項。住民投票の結果は関係ない」との主張を繰り返すが、住民や国民に対して十分な説明もせず、その納得も得られずなし崩し的に日米同盟強化をして行くことが本当に日本国民にとって良いことなのだろうか。対立を煽り、軍事同盟を強化することが、私達にとって唯一の方法なのだろうか。この際、国民の間でも徹底的に議論し考えるべき重要な問題ではないだろうか。何れにしても、たとえ法的拘束力がなくても、今回の住民投票の結果はしっかりと尊重されなければなるまい。http://www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/morning_news005.html

 他の西日本新聞の記事によれば。自民党の片山虎之助参院幹事長は住民投票について記者団に「国の安全保障は国の責任。住民投票は適当でない。地元との調整はしないといけないが、最終的には国が決めざるを得ない。反対というのは一種の地域エゴイズムだ」と批判したと言う。

 地元との調整のないまま、地元の住民に苦労を強いようとして、それに反対されると「地域エゴイズム」と切り捨てて良いものだろうか。沖縄に対しても、同じ論法で説得しようと言うのであろうか。それこそ権力者のエゴイズムと批判されても仕方がないであろう。そもそも本件はブッシュ政権にべったり追従する日本政府が「安全保障と国際平和の維持に関する具体的な構想や哲学もなく、場当たり的に対応してきた」(軍事評論家の小川和久さんのコメントを参照)ことによる問題であると思量する。(片山参院議長は、もし自分の選挙区である岡山に基地が移転されることになっていたら、唯々諾々としておれただろうか。)

 この問題は、沖縄や岩国や横須賀など、基地を置かれている地域や都市だけの問題ではなく、私たち国民全てに投げかけられている問題であることを強く再認識しなければならない。

山口実

3月14日付西日本新聞社説(追加)「『民意』を重く受け止めよ 岩国住民投票」

http://www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/syasetu.html

シロ 5

やっぱり何かおかしいニャー!