昨日の西日本新聞に『世界と日本 大図解シリーズ No.370』に掲題の特集がありました。 「世界中の乾燥地で進行している砂漠化は、そこに住む人々の暮らしを脅かすだけでなく、地球全体の環境や社会の安定にも暗い影を落としています。その防止には国際社会の協調が不可欠で、日本も大きな役割を期待されています。」

大洪水や大雪が続く一方で、地球の砂漠化が進んでいます。日本は湿潤地域で砂漠化は進んでないとのことですが、大都市の状況を見ると道路は舗装され建物の周りはコンクリートで固められて、土が水を吸わぬため夏は砂漠のような暑さです。

 映画ミラクルバナナの中でも語られていましたが、貧困も砂漠化の主因の一つです。家庭の燃料や建材、木炭生産等のための樹木の過伐採、それに生活の為に大量に飼われる家畜が草木を食い尽くす過放牧、食料や商品作物の収穫の為の休耕期間の短縮や大量栽培等で土地がやせる過耕作などが起こるからです。その他人間の活動による砂漠化の原因には過灌漑があります。これは塩害をもたらし、利用可能な水が減ります。その他土地劣化の形態には、風食・水食や化学劣化・物理劣化があるとのことです。

人口増加・貧困・食糧不足がもたらす人間の活動と土地の劣化現象が砂漠化への悪循環を作っているのです。

 この砂漠化は現在世界各地で起こっている異常気象の大きな原因であると考えられます。

 日本政府は2002年でODAで砂漠化対策関連で247.5億円を支出しているとのことです。海外派兵等より、余程有意義な使い道と思われますから、実効性のある対策を立てて貢献して貰いたいものです。(この国際貢献をもっと世界に宣伝すれば良いのに。)

 この砂漠化の問題も私達が真剣に考えていくべき事項であると思量します。

山口実