少々長くなりますが、マリ・クリスティーヌさんの「お互い様のボランティア」を続けて紹介させて頂きます。私が皆さんにお話していることと共通する部分がたくさんあると思います。また、知らなかったこともたくさんあり、これからのボランティア活動の指針にもなります。皆さんも是非この本のお読み下さい。尚、日本ハビタットの「女性にやさしいまちづくり」(ユック社発行)に就いては、別の機会にご紹介します。山口実
記
Part 7. 企業の社会貢献活動
・AWCの学校建設に取り組むための資金集めとNTTドコモの支援
・「企業も社会を構成する一市民(企業市民―Corporate Citizen)」
・「企業の社会貢献活動は社員が自分の企業に誇りを持てることにもつながる」
・「景気に左右されることなく持続的な活動を続けることが真の社会貢献である」
Part 8. ボランティア活動をお金の話
・「事務局が有償になったことは活動を続けていくうえで、一歩前進」
・「給料というよりもその人たちは社会をより良くするために自分の時間と量力を最大限に生かして働いてくれるのですから、リスペクト(敬意)を形で表している」
・「アメリカには、NPOに寄付する企業に税金を控除する制度がある」
・「日本の場合はNPOに寄付する企業にもNPOの収益事業にも課税」「『ボランティアは無償』と言う意識の元で人件費を計上できず、ただ働きをすることもある」
Part 9. 子どもの人権を守る
・「なぜ、平気で買春行為を認めることが出来るのか、私には理解できなかった」
・「虐待する大人や虐待する子どもだけではなく、それを取り巻く大人たちも完成がマヒしてしまっている」
・「『慣れ』は人権侵害を容認していく土壌を作る」
・1989年「子どもの権利条約」が採択される
・「第一回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」がストックホルムで開催される
・「この会議で『世界中に流通している子どもポルノの80%は日本で製造、印刷されている。日本は子どもポルノの製造発信基地である』と日本は各国の非難の的になる」
・「自分の子どもにして欲しくないことは、ほかの国の子どもにもしないでください」
Part 10. 思いが活動を広げる
・「ファックス・ブリッツ(ファックスで大量の要望書などを送る)の効果が現れたのか、1999年4月28日参議院で、5月18日には衆議院でも『子ども買春・子どもポルノ禁止法』が成立。
・「量刑が軽いこと、執行猶予つきで実刑になっていないことなど課題も残る」
・「子どもの頃に判断力が未熟であるのは当たり前のことです。判断力が未熟であるからこそ子どもを守るのは大人の責務なのです」
・「その(日本の社会の)構造で日本の『子ども買春』は起きているのにその構造的な部分を見ずに(『援助交際』は売る側の商事にも問題があるとして)ことさらに自己責任を追及し、少女たちを切り捨てて良いはずはない」
Part 11. 他者を思いやる想像力
・「日本の中では今でも、NGOは対等に扱われていないという思いを強く持たざるを得ません」
・「現地の人たちが本当に必要としているものは何なのか、それを環境にも、そして人権にも配慮したものであるかなどについて、現地の人たちと共に話し合うことが必要」
・「本当に対等な関係とはぶつかったところからお互いにどうやって折り合いをつけていくのかと話し合うことができるかどうか」
・「お互いを理解するうえで大切なことは相手に対する想像力を働かせることです。それには自分の中により多くの選択肢を持つことが必要」
・「お互いにとって大事なことは何なのか、それを分かち合ってこそ、対等な関係を築いていくことができる」
Part 12. ボランティア活動はまちづくり
・私は「異文化コミュニケーター」
・まちづくりから社会工学の研究生(東京工業大学)の研究生になり、「修士課程」を修了、博士課程を経て、現在は博士論文を執筆中。
・モビリティとバリアフリー。
・「古くから使われている名前はその地域の成り立ちや文化を表す。」
・「教育問題は『学校・家庭・地域』の三本柱」
・「まちとは人の住むところであり、そこに住む人たちには権利があることを認識し人権を守ることを第一に考えたまちづくりを進めていかなければならない」
・2000年6月国連ハビタットから委嘱を受けて親善大使に就任
・「『世界の富の所有率は男性を百とすると女性はわずか一である。』『世界に八億七千五百万人いる読み書きの出来ない人の三分の二は女性である』と言われている」
・社会を良くしたいという志を強く持って行動し続ければその思いはいつか社会を大きく動かすはず。それを信じて活動し続けることが大切」