一昨日届いたマリ・クリスティーヌさんの「お互い様のボランティア」(ユック舎発行)を読みました。読み始めたら一気に読み終えました。素晴らしい本でした。この本では自分がいつも思ったり、学生諸君や周りの人々や講演でお話したりしていることが、マリさんの経験を通してつぶさに語られています。「自分ももっと頑張らなければ」と大変な刺激を受けました。これから何度も読み返そうと思っています。マリさんは「異文化コミュニケーター」、僕は「国際理解の伝道師」。共通点があってとても嬉しいです。
皆さんにも本の内容に就いて項目毎にマリさんの言葉を抜粋しながら、下記の通り少し紹介させて頂きます。もちろん、皆さんも是非この本を読んで下さい。(Part12まであるので長くなると思いますから2回に分けます。) 山口実
記
Part 1. 身近に体験したアスベスト騒動
・アスベストの害と新潟地震の被災地伯小千谷氏の小学校への防塵マスク提供
・問題が起きた時に「声を上げることの大切さ」
・タテ割り行政の「たらい回し」の弊害
・「点が線になり面になるボランティア活動の面白さ」
Part 2. お互い様のボランティア
・「一人ひとりが主体的に、そして自発的に社会に貢献することの大切さ」
・「差別意識」を持って「恵む」のではなく、「みんなが幸せになる為にお互い助け合う活動」
・「お互い様の意識」は「親から学んだボランティア精神」の原点
Part 3. 日本人が忘れている日本人の良さ
・「最近の日本では『お互い様』の意識が薄れている。」そして「それはコミュニケーション能力の低下を表している」
・コミュニケーションは「言葉だけでなくその言葉が話されている環境を知ることが大切」
・コミュニケーションを通して「お互いの生活習慣や価値観を共有することが大事」で「人と人とを結び合うコミュニティーが大切」
Part 4.ボランティアを始める時
・「動機はさまざま」
・「ボランティア活動の目的はそれぞれの活動を通して、すべての人々が心地よく幸せになること」
・「ボランティアは『あなたのために私にできることはありますか』とたずねることから始まる」
・「ボランティアは「一人ひとりの意識と行動から始まる」が「もっと大きな力に変えていく」為 に[組織的に活動する方法」を学ぶ必要がある
Part 5. 自分らしい組織を作る
・タイのメートー村での学校建設の苦労と喜び
・子供達たちが自立して生きられる社会を築くために私のできることをやっていこう」
・組織は「仲良しクラブではなく活動の目的を遂行するためにある」
・AWC(アジアの女性と子供ネットワークAsian Women and Children's Network)の結成
Part 6.私にできることを探す
・AWCの「タイのメートー村の学校へ通う子供たちのための経済援助」は「子供たちが自立した生活ができるようになるための職業訓練プロジェクト」
・1997年の通貨危機がもたらしたタイ農村部での子供の人買い
・「『子供を売らないで』プロジェクトと『エイズを止めて』プロジェクト」
・「タイ政府の公式統計ではタイ全土のエイズ患者は26万員以上、非公式統計では100万人以上」
・「読み書きができることは人に騙されることなく自分自身の力で生活を支えていくための土台を作ること」
・この活動には「現地の人たちとの調整役」の存在が不可欠
・遺産や退職金の一部の寄付や色々な団体の協力など「AWCの活動への支援の輪は広がっています」
続く