謹賀新年。皆さんは良いお年をお迎えでしょうか。

今年が災害や争乱の少ない、皆様が健康で平穏な年であることを心からお祈りしています。

さて、新年を迎えて、少し国連改革に就いて考えて見たいと考えます。

・国連改革は安全保障理事会の常任理事国や非常任理事国の数を増やすだけで、達成できるものなのでしょうか。

米国と日本が、その負担費用の削減を武器にして国連を脅し、改革が遂行できるのでしょうか。また、そんなやり方で真の平和が生み出せるのでしょうか。
・米国の一国単独主義に従順な国連にすることが真の改革なのでしょうか。
「米国と仲良くすれば、外交は全て上手く行く。」と強弁する日本政府は、昨年アジア・アフリカ諸国に何千億と言う融資をちらつかせたにも拘わらず、常任理事国入りを果たせませんでした。今400億円の国連分担金を質に取った形で、それが実現できるのでしょうか。
サマワへの自衛隊派遣費用が毎年400億円(イラク復興に絡む支援金と債権放棄の額は数千億円になります)。国連が世界の人々の平和と幸せの為に使う予算額の日本の分担金が400億円。どちらが有効な国際人道支援なのでしょうか。

 改革は、「強いものが弱いものを、富んだ者が貧しいものを、屈服させる」そんな独りよがりのものであってはなりません。米国が日本にとって重要な国であることは決して否定しませんが、真の国際協調の中での日米関係であるべきだと考えます。日本は米国の一国単独主義のサポーターであってはならないし、政府首脳はアジアでの孤立を深める言動は厳に慎むべきです。

私は、国連の改革は参加各国が国連憲章の精神に立ち戻って行われるべきだと考えています。世界の平和と共存を望む人間として、もう一度国連憲章を読み返し、その理想の下で真の国連改革のあり方を考え、この問題に関わる日本の外交政策を検証して行きたいと思います。

山口実