とうとう2005年も大晦日を迎えましたね。

皆さんが健康で平穏な素晴らしい年を迎えられますよう、心からお祈り申し上げます。

 さて、昨日深夜NHKで「被爆60年の"祈り”」と言う番組がありました。この番組は日野原重明先生(94歳とは思えぬお元気さと鋭さ、同時にその暖かい人柄に感銘を受けました)と小沢征爾さん(皆様良くご存知)が主催して今年の10月21日に行われた広島原爆60周年を記念した「詩と音楽による鎮魂イベント『世界におくる平和のメッセージ』とその開催までの記録」を綴ったものでした。今日はその番組の中で読まれた日野原先生の素晴らしい詩を紹介します。(尚、解説は要らないと思いますので、省きます。) 山口実


「平和の日を子供達が」

    日野原重明

「60年前の真夏の8月6日の朝

広島上空に投下された原子爆弾は

14万人の人の死をもたらし

あの日を辛くも生き延びた多くの市民も

その後遺症に苦しみ悩み死んで行った

公園の呼び名は「平和」の言葉で飾られてきたが

果たしてこの公園は市民の心の安らぎを与えたか

「殺すなかれ Don't kill  核兵器を葬れ」の

掛け声の繰り返しからは

本当の平和は生まれて来なかった

そこで私はこう提唱したい

人を心から愛するために全てを恕(ゆる)そう

人を愛する国民に生まれ変わってー

そうだ君は知るか

愛の衣には恕しと思いやりが

裏地に仕立てられていることを

少年少女たちよ

この美しい地球上に咲く花や草や木を

もっともっと愛そう

他をいつも配慮する愛の寛き心で

真の平和の輪を世界の隅々まで

広げて行こうよ

平和の輪を皆で空高く広げ

勇気をもって前進また前進

ー蒼空に平和の鳩が

 大きな輪を描く日を

 切に待ち望んでー」

http://www.tokyo-np.co.jp/forum/hinohara/

日野原重明先生と世界の子供達