インドネシアのスマトラ島はコーヒー(アラビカ種マンデリンとロブスタ種)の産地としても知られています。私がインドネシアに駐在していた時マンデリンをキーコーヒーとシアトルベストコーヒーに、またロブスタ種(味にクセが無いので缶コーヒーの増量剤として使われる)をコカコーラに年間20億円程輸出していました。

 余談ですが、シアトルベストコーヒーとスターバックスはコーヒー豆の大手焙煎業者で、自分で焙煎した美味しい豆を皆に飲んで貰おうとコーヒーショップと始めて成功しました。まあ、今はコーヒーショップの乱立で苦戦しているようですが。

 マンデリンコーヒーはスマトラのみで生産される貴重品種で、程よい苦味と甘みがあり、とても美味しいです。余りコーヒーを飲まなかった私もすぐにファンになり愛飲しています。

 さて、大津波の最大の被災地アチェ州でも素晴らしいマンデリンコーヒーが採れます。名前をGayo Mountain Coffeeと言って、有機農法栽培によるコーヒーでマンデリンの中でも希少品です。少しクセはありますが、ミルクを少し混ぜるとマイルドになりとても美味しいコーヒーです。アチェ州の中央部のタケゴンという町に選別工場があります。コーヒーの産地は海抜1000メートル以上の高地にありますから、津波の被害は受けていませんが、このコーヒーを買うこともアチェ州支援になるでしょう。

 Gayo Mountain Coffeeは日本で手に入れるのは大変難しい(私はもちろん前職の関係から特別に入手できます)のですが、マンデリンコーヒーの方はキーコーヒーが袋詰めで売っているので、手に入ります。一度お試しあれ。

                         山口実