支援している大きな組織の足を引っ張るつもりは無いが、国連にはとても期待しているので、少々苦言を呈しておきたい。
 
 今回の大津波被害への援助資金(募金も含め)は政府・赤十字・国連等の大きな組織に集中しているが、今までのところその莫大な資金が十分活用されているとは思えない。以前本災害支援に就いて、国境なき医師団が「これ以上募金してもらっても、人的限界から有効に使えない。」と募金を断ったと聞き、感服した覚えがあるが、結局大きな組織も日頃活動していない地域では、情報力・人的能力・組織力は十分とは言えない。信頼できる情報ソースが少ないところに持ってきて、多くの募金・資金があるものだからどう処理して良いものか分からぬのが実情であろう。
 
 国連ハビタット福岡事務所のStaffの方々ともお話したが、急がし過ぎて、疲労困憊しているようだ。災害時あるいは異常時にその処理をスムーズにする為に、やはり日頃から外部サポーターのネットワークを構築(NGOの活用を含む)することが重要なのではないか。
 
 
                            山口実