7年前
僕が高校1年生になったと同時にその人はやって来た。
第一印象
=誰?って感じ。
他には何も...
初対面の人を見るのとなんら変わらない、
そんな印象を
始業式が行われる体育館に入るためにクラスで名列順に並んで待たされていた、
待ってるだけで特に何もすることのない時間のなかで感じていたと記憶している。
そして 事実を知る。
「あぁ、新しい先生だったのか。」
別に「ラッキー♪」とかも思わなかった、
そんなスタートだった。
それからの経緯は覚えていない、
と言うよりも思い出せない。
思いだせるなら、それにこしたことはないが
願わくば
そのわずかな期間の胸の高まりよりかは
その後 3年弱続いた胸のときめきが帰ってこないかと
今 想っている。
少しでもその人と過ごしたくて
あらゆる策略をめぐらした。
たとえば
1年の時はできるだけ放課後 居残るようになった。
新任の先生だから見回りの役目をさせられるからだ。
そのたびに呼び止め
少しずつ話をしたりするようになった。
聞けば
僕が小学校の時に通ってた塾にも勤めていたという。
もっとも
僕が小学校卒業と同時に入れ替わりで入ってきたということだが
あと僕は
高校生活を楽しんでいたほうではなかったので
遅刻・午後登校は当たり前
ズル休みもザラだった。
しかし
その先生の授業だけは全部出ていた。
そのために
5時間目から行ったって日もあった。
それくらい
数少ない楽しみであり、喜びだった。
ある夏の日
その人がノースリーブを着ていた。
その時の僕の教室の席は最後列だったが、
最前列に座る これまた数少ない僕の友達が授業後に興奮した状態で話してくるのを見て
しばきたくなったんだよな。
でも、
ノースリーブは卒業するまで
それが最初で最後の披露だった。
上からカドが立ったのか、
理由はわからない。
わかることは
その人が僕をさらにときめかせてくれたってこと。
慣れているのか
男子高校生のツボをつくことを言ってくる人だった。
そういうところも また魅力。
その人と話すきっかけなら手当たり次第につくった。
友達がその人に聞こうとした質問を横取りしたりもした。
ちょっと必死すぎか、
今 思えば
そんな先生とも
接する機会は徐々に減っていく。
僕の高校では
2年進級時に理系・文系の選択があるが
僕は理系に進んでしまったので
授業で会うことも減っていき
僕の高校生活はすさんでいった...
そして
4年前
僕が高校を卒業すると同時にその人もまた高校を去り、地元に帰っていった。
その後 結婚し
今も故郷で高校教師をしているという。
元気にしているのか
僕のことは覚えてくれているのか
もう一度会えないのか
久しぶりに取り出した心のもやもやとにらめっこしながら
わがままなお願いをしてみる。
もう二度と出会えないかもしれないその人に
僕のすっぱだかな心をさらけだしたい。
そんな
チャンスの入り口が見つかる時は来るのだろうか。