夢に元彼が出てきて不吉な夢だったから「気をつけてね」って伝えた。
1番長く付き合った人だったけど1番最悪な別れ方して、気持ちがあるとかないとかじゃなくてただ時間を共にした人だった。
それだけ

時間を経て希望も絶望もない人
それだけ

長電話になってしまって
前に呼び合っていた呼び方でなかなか呼べなくて「あなた」とか「お前は」とか言って

いろんなこと知り合っても、知ったつもりになっていただけだと自分に言い聞かせてきたけど、彼は確実に知っている人だった

正確に言うと18歳からの4年間、彼に全てを投げてみてその返球を受ける自分の姿を知っていった

私は相変わらずバカなんですよ
あなたも相変わらず孤独なんだね

「あなたはそういう人よ」ってバカにして懐かしくて安心して

この気持ちが私だけじゃなかったのが手にとるようにわかるのが嫌だった

時間をかけて身に食い込んでいった棘はもう抜けなくなってんだ


無口な彼が饒舌になっても硬化したそれは掘り起こされるわけでもなく色も形も変えずに体内にいる。


ただそれだけ