【ソウル高本耕太】韓国を訪問中のトランプ米大統領は8日午前、韓国国会で演説した。北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を迫るため、国際社会が結束し、圧力を最大限に高める必要性を訴える。
米大統領が韓国国会で演説するのは、「第1次朝鮮半島危機」のきっかけとなった北朝鮮による核拡散防止条約(NPT)脱退表明直後の1993年7月、クリントン元大統領が在韓米軍の駐留継続を約束する演説をして以来24年ぶり。
トランプ氏は、北朝鮮に対して「我々を過小評価し、我々を試そうとしてはならない」と警告。韓国など同盟国と共有する「安全と繁栄、神聖な自由を守り抜く」と決意を示す。また、中国やロシアを念頭に「北朝鮮という残虐な政権を孤立化させるため、責任あるすべての国家は、いかなる支援や補助、承認を断ち切らなければならない」と訴える予定だ。
米朝間の緊張が再び高まる中でのトランプ氏の今回の演説には、北朝鮮の核ミサイル技術完成まで「残された時間は少ない」(マクマスター大統領補佐官)との米国の危機感を国際社会と共有し、特に北朝鮮と関係の深い中国とロシアに国連制裁決議の厳格な履行など影響力行使を促す狙いがある。トランプ氏は7日の記者会見で「北朝鮮問題は、世界規模の行動を要する世界的脅威だ」と訴えた。
一方、韓国と北朝鮮との軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)から距離50キロ足らずの国会での演説には、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)政権に危機打開に向けた対話を促す意図も込められる。
トランプ氏は8日午後には大統領専用機で次の訪問地、北京に向け出発する。
(毎日新聞)