類似業種比準価額方式による株価の計算については、評価会社の「配当」・「利益」・「純資産」の3
要素を基準に、類似する業種の上場株式の株価に比準して、株価を算出します。
1.類似業種比準価額の計算方法
類似する業種の上場会社の株価に比準して自社株の評価額を計算する評価方法のことを、類似業種
比準価額方式といいます。株価の価格形成要素としては、配当・利益・純資産価額・事業内容・将来
性・経営者の手腕等が挙げられます。本来なら、これら全ての項目を比準するのが望ましいのです
が、数値として把握するのが困難であることから、最も基本的な要素といえる評価会社の配当・利益・
純資産を基に算出します。類似業種比準価額の計算式は、次の通りです。
A× (b/B+ c/C ×3+ d/D)/5 ×E× F/50
A・・・類似業種の株価
b・・・評価会社の1株当たり年配当金額(1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額)
B・・・類似業種の1株当たり年配当金額
c・・・評価会社の1株当たり利益金額(1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額)
C・・・類似業種の1株当たり利益金額
d・・・評価会社の1株当たり簿価純資産額(1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額)
D・・・類似業種の1株当たり簿価純資産額
E・・・斟酌率。大会社の株式を評価する場合は0.7、中会社の株式を評価する場合は0.6、小会社の
株式を評価する場合は0.5です。
F・・・1株当たりの資本金等の額
2.類似業種比準価額のポイント
(1)比準する3要素は、配当・利益・純資産です。
比準する類似業種より自社の3要素が高いのであれば、自社株の評価額も高くなります。
また、業種目については、評価会社の主たる業種目によって判定します。複数の業種目を兼業して
いる場合は、単独の業種目の取引金額が50%を超える業種目によって判定します。
(2)3要素は、直前期・直前々期の決算数値を使用するのが原則です。
決算期をまたげば、比準要素が変化して株価も変わります。すなわち、決算での業績が、株価に影
響を及ぼします。
(3)3要素のうち、利益は3倍に加重した上で比準されます。
3要素のうち、利益は3倍に加重した上で比準されることから、株価に与える影響が最も大きいの
は利益だといえます。
