ある日息子君とお風呂に入っていると突然息子君から、

「パパ、僕ね、泳げるようになりたい」

と言われました。

 

息子君は以前半年ばかり水泳教室に通っていたのですが、

あるときからどうしても行きたくないと言い出し、

辞めてしまっていました。

 

ただ、学校で泳げないとみじめなようでして(今年はコロナ禍でプールの授業はなかったのですが)、どうも悔しい思いをしていたようでした。

 

話は遡り5年ほど前に、私が通っていた整骨院の先生に雑談で、子どもにスポーツをさせるなら何がいいでしょうか?と尋ねたことがありました。

「水泳がいいよ」と言われ、「なにより全身運動ですから」と。

私は返す刀で、

「実は、私は水泳教室にあまりよい思い出がないんですよ。

保育園の年中くらいから小学校2年くらいまで水泳教室に通っていたのですが、

本当に嫌で嫌で仕方が無かったんです。

 

足の着かない大人用の深いプールで泳がされましてね、苦しくなってロープにつかまると怒られて、よく水をかけられました。とにかく行きたくなかった思い出しかないんですよ。」と。

 

先生は、

「今はもうそんな時代じゃないですよ。先生たちも教え方が上手ですし、すごく優しいですよ。時代が違いますよ」と言われました。

 

そして、いざ子どもを通わせたら行きたくないと。

当時息子君は、理由は言わなかったのですが、

あとになって教えてくれました。

先生が怖くて嫌だったと。

嫌で、嫌で、トイレに隠れていたと。

結局親子で同じ思いをしてしまっていたのです。

(俺は幼いころ水泳教室に行きたくないと親に言えませんでした。

言ってもらえただけでもよいと思えます。)

 

しかし、なんだろう。

スポーツでも勉強でも同じだと思いますが、

まずは、楽しむこと、

まずは、大人がその魅力を伝えることが一番ではないでしょうか。

大人は子どもに何を求めているのでしょうか?

 

もう、俺がやるしかない。

そこで一念発起して、

「よし!パパが教えてやるぞ!」といい、

「週1回俺とプールに行こう!ついてこれるか?」

「うん、やる」

こうして、パパの水泳教室が始まったのでした。

 

づづく。