■ ガンに効く食べ物
1.栄養のバランスがいいものを食べよう
私たちが食べ物からとる栄養素は、大きく分けると「糖質(炭水化物)・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル(無機質)」の5種類になります。
この中で糖質(炭水化物)は体や心のエネルギー源になります。たんぱく質は体の組織を作る重要な働きがあり、必要に応じてエネルギー源としても利用されることがあります。脂質はエネルギー源としてだけでなく、人体を作っている成分としても重要です。
糖質とたんぱく質、脂質の3つはエネルギー源として重要なので3大栄養素と呼ばれています。一方、ビタミンやミネラルはカラダの生理作用を調節したり、3大栄養素が体内で処理されるのを調節するような働きがあります。
カラダの中ではいろいろな栄養素が密接に協力し合って私たちの体を支えているので、どれか1つでも不足するとカラダを支えるための機能に問題が起こってしまいます。そうなるとガンなどをやっつけてくれる免疫力が衰えてしまいます。また、病気と戦うための体力も不足しがちになり、ガンなどの病気に負けてしまうのです。
病気に勝つためには、まず毎日の食生活をバランスよくとることがとても大事なことなのです。
便利な6つの<基礎食品群>
私たちが毎日バランスよく、いろいろな食べ物をとるようにと工夫されたのが「食品群」という考え方です。
「食品群」という考え方にはいくつかの種類がありますが、ここでは旧厚生省保健医療局が作成した「6つの基礎食品群」をご紹介します。6つの食品群のすべてから、1日30品目以上を選んで、バランスのよい食事をとるとよいでしょう。
1 群 (魚、肉、卵、大豆、大豆製品)
<食品>
魚、貝、いか、たこ、かに、かまぼこ、ちくわなど
牛肉、豚肉、鳥肉、ハム・ソーセージなど
鶏卵、うずら卵など
だいず、豆腐、納豆、生揚げ、がんもどきなど
<働き>
骨や筋肉を作る、エネルギー源となる
<栄養的特徴>
良質のたんぱく質の供給源と なるもので、副次的にとれる栄養素として、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミン B2などがある。 4 群 (淡色野菜、果物)
<食品>
だいこん、はくさい、キャベツ、きゅうり、トマトなど
みかん、りんご、なし、いちごなど
<働き>
体の各機能を調節
<栄養的特徴>
ビタミンCの供給源として重要 である。そのほかカルシウム、ビタミンB2、ビタミンB1の供給源としての役割も大きい。
2 群 (牛乳、乳製品、海藻、小魚類)
<食品>
牛乳、スキムミルク、チーズ、ヨーグルトなど
めざし、わかさぎ、しらす干しなど
わかめ、こんぶ、のりなど
<働き>
骨や歯を作る、体の各機能を調節
<栄養的特徴>
カルシウムの供給源として重要。また、良質たんぱく質、ビタミンB2などの供給源としての役割も大きい 5 群 (穀類、イモ類、砂糖)
<食品>
ご飯、パン、うどん、そば、スパゲッティなど
さつまいも、じゃがいもなど
<働き>
エネルギー源となる、体の各機能を調節
<栄養的特徴>
糖質性エネルギー源となる。
いも類は、糖質のほかに、ビタミンB1、ビタミンC なども比較的多く含まれる。
3 群 (緑黄色野菜 )
<食品>
にんじん、ほうれん草、小松菜、かぼちゃなど
<働き>
皮膚や粘膜の保護、体の各機能を調節
<栄養的特徴>
ビタミンA(カロチン)の供給源 として重要。また、ビタミンC、カルシウム、鉄、ビタミンB2の供給源ともなる。 6 群 (油脂類、脂肪の多い食品)
<食品>
てんぷら油、サラダ油、ラード、バター、 マーガリン、マヨネーズ、ドレッシングなどを含む食品
<働き>
エネルギー源となる
<栄養的特徴>
脂肪性エネルギー源となる。 また、必須脂肪酸(重要な働きするが、体内ではつくれない)の供給源ともなる。