南御室小屋に到着したボクがまず最初に何をしたか。
震えました。
しばらく震えました。
テント設営まで耐えた自分を褒めてあげたい。
テントに入ってフリーズ。
思ったよりも寒いじゃないか。
なんだかボーッとする。
意識が薄れていくのを感じる。
なんだかとても眠いんだ。
間ノ岳。
ばーん。
リニューアルされた薬師岳小屋。
お借りしたトイレは下界と変わらないレベル。
ありがとうございました。
山上ビーチの薬師岳。
あたりは砂場のような砂の世界。
景色。はんぱない。
西風。もっと、はんぱない。
西高東低を肌で感じるよ。
青空。
のんびりしたくなるような写真だけれど、
現場はとてもそれどころじゃない感じ。
南の南をゆっくり堪能したいけれど。
色んな物が飛んでしまいそうなので先を急ぐ。
雲海を従えた富士山。
まるで島のような存在感。
次なるピーク。
観音岳。
前後左右どこを見ても絶景だけれど、
吹き抜ける風が足を勝手に進めてしまう。
観音岳のピークは風よけにちょうどよく、
たくさんのハイカーがここで休憩している。
観音岳から八ヶ岳。
雪が降ったらお邪魔します。
今ゆく道。
まだ意外と長く見えるのは気のせいかしら。
高嶺ってあの緑の塊だよね。
まだあるね。
鳳凰小屋分岐。
この後、赤抜沢ノ頭に向かう途中で、
ボクは道を間違える。
道はとても分かりやすかった。
それなのに間違えた。
バツ印もあったのに、更にそれをちゃんと見たのに。
間違ったルートが序盤とても歩きやすかったもんだから。
結構下ってしまった。
うん。
歩きやすくて、つい行ってしまいそうな道。
だからバツ印がついているんだよ。
不注意で間違えておいてアレなんだけれども。
バツではなく矢印だったらよかったなー。
てっきり、正しいルートに対してバツがついていたのかと。
上の写真は間違えたルートから撮ったもの。
次こそ間違えないぞ。
余計な精神力と体力を奪われて(自ら失って)、
赤抜沢ノ頭に到着。
前回、ぶるーちゃんがいなかったから、地蔵岳はパスした。
今回、ぶるーちゃんがいないから、地蔵岳はパスしよう。
最後のピーク、高嶺に向かう途中。
またルートを外れてしまった。
岩岩が歩きやすくて、ぴょんぴょん進んでいたら、
突然進める道は消えた!マジックみたい。
帰り道は急激に難度が増してしまったけれど、
戻るコトが出来るルートがあって良かった。
高嶺でCQ出すつもりで来たのだけれど。
あまりに風が強いのと。
白鳳峠からの下山がコースタイムで収まるか不安だったので、
CQは諦めて、道中みんなのコールサインを読んでみた。
誰も出なかった・・・。
高嶺から早川尾根。
左に仙丈ヶ岳。
右に甲斐駒ケ岳。
この先、急な下りが続くのでカメラはザックにしまっておこう。
まずは高嶺からの下り。
もう、この時点ですんごい急。
前回よく登れたな。
なかなか疲れた状態で白鳳峠に到着。
こっからがしんどい下りっぽいのに大丈夫かしら。
南アルプス林道に出るまでコースタイム2時間。
序盤は岩岩の道。
乗る岩を間違えなければここは問題なく通過出来る。
そして勘違いが生まれる。
なんだ、この分ならあっという間にゴールだな。
ところが。
ゴーロ帯を抜けてから劇下りになっていって。
足の筋力もだんだんと終わりを迎えそうな雰囲気に。
今、家で振り返ってみると。
言っても、まだまだひどいのいっぱいあるよな。
と、歩いている瞬間のボクを突き放すような考えにもなる。
あの瞬間のボクが何を考えていたか言うと。
もう、下るの諦めようか。
今日が最後の営業だからなんだって。
下界とは違うしね。
分かる。
分かるけれども。
今日が最終日なんだから、最終日までなにかひとつくらい残してくれたってー。
と、炭酸飲む気満々だったボクの頭はショートした。
ともあれ。
無事に旅を終えられたわけだし。
それ以上を望むのは欲張りってものかもしれない。
おつかれさまでした。