国は社会保障・税一体改革により、消費税率引上げによる増収分を含む消費税収は、全て社会保障財源化すると言っています。
ちなみに、社会保障4経費とは、
1.年金にかかる経費
2.医療にかかる経費
3.介護にかかる経費
4.子育てにかかる経費
です。
増税分に子育てにかかる経費が登場しました。
平成27年度をめどに「子供・子育て支援新制度」を本格的にスタートし、消費税引き上げに伴う財源を7000億円確保して、その他財源も含めて1兆円の財源確保を目指すとしています。
厚生労働省は,「平成27年4月の待機児童数は23,167人だったが、年度途中に育児休業明け等により保育の申込みをしたものの入園できない数は、10月時点で22,148人増加した。」と発表しました。
地域別にみると、全国の待機児童の約8割は、首都圏・近畿圏の7都府県と政令指定都市・中核市――すなわち都市部に集中しています。
この、人口都市一極集中化も大きな問題です。
果たして新制度によって、どれくらい待機児童数が減少するでしょうか?
「子育て中だけどこれから働きたい」「今働いているけど子供が欲しい」と考えている女性にとって不安な問題はやはり、待機児童問題です。
待機児童問題は、私のような中年男性にとっては、今は対岸の火事を眺めるような問題です。
ですから、私がこの問題について語るのは少々僭越な気もします。
しかし、子供は社会の宝であり、将来子供達の世話になるかも知れない我々にとっても、もやはり重要な問題です。
待機児童の原因は主に、女性の社会進出の増加、雇用形態の変化による共働きの家庭が増えたことにあります。
現在、25歳から44歳の結婚している女性の就業率は60%を超えています。
また、核家族化が進み、親世代に子供を預けることができなくなった点も原因の1つです。
従来、子育ては親や祖父母等、家族が行う活動として位置づけられ、近所の人等地域に暗黙のうちに支援され成り立っていました。
しかし、経済社会の変化や家族の多様化にともない、家族や地域の子育て機能は低下しており、社会全体で子育てを支えていくことが重要となっています。
こうした中、保育所や幼稚園などは、子育て家庭を支援するために重要な役割を担うことが期待されています。
また、地域の自主的な取組みを活性化し、地域で子育てを支える機能を回復していくことも重要となってきています。
わが国の総人口は、既に2005年から減少局面に入っています。
今後も加速する人口減少は,わが国の経済成長率を大幅に低下させるとともに、年金,医療保険を初めとした社会保障・社会福祉財政を危機的状況に追いやります。
この危機を防ぐ為には、女性が安心して子供を産み,働き続けられるための社会基盤である「保育制度改革」が重要なことは言うまでもありません。
子育て支援には、大きく分けて、子どもを“預ける”ものと、子育てにおける“交流・相談を支援する”ものがあります。
子供を預ける支援としては、保育所の他に、市区町村などの認定を受けた保育士などが保育者の自宅等で主に3歳未満の子どもを預かる『保育ママ制度』などがあり、集団的な保育をする保育所とは異なり、少人数で家庭的な雰囲気の中で保育がなされています。
一方、“交流・相談”支援としては、子育てひろば、子育て支援センター、児童館などで実施している「地域子育て支援」があります。
現代社会では、近隣とのつき合いも疎遠になったため、特に在宅で子育てをする乳児を抱えた保護者が地域で孤立しやすくなりました。
孤立した子育ては、母親の育児不安にもつながるほか、子どもの心身の発達にもよいものではありません。
こうした問題を解消するため、「地域子育て支援」が行われています。
核家族化や地域社会の弱体化など、子育てを行う環境は大きく変化しており、子育て家庭の不安が増大しています。
子育て中の女性の中には、「子育ては大変だ大変だ」と文句を言う人もいます。
子育てをしていると、自分の意思とは無関係に自分のやろうとしていたこと、したかった行動を子どもに遮られることの連続です。
自分がやりたいことをしている途中で予定外に別のやらなければならないことが次々に舞い込むことがフラストレーションとなるのでしょう。
こうした不安やストレスは、子育て支援だけで簡単に解決する問題ではありません。
子育ては”苦労”ではあっても”苦痛”であってはいけません。
もし、子育てを苦痛に感じるのなら、それは子供にとっても不幸なことです。
子育て支援の原則は、親のためのサービス提供でもなければ、少子化をくい止めるための施策でもありません。
子どもの権利を擁護し、子どものための利益が最大限確保される支援でなければなりません。
子育てに悲鳴を上げている母親たちをサポートすることにより、子どもの健全育成を目指す必要があるのです。
