浅田真央選手、銀メダルおめでとうございます。

残念ながら、金メダルは韓国のキムヨナ選手に持って行かれた。まあ採点について言いたいことはかなりあるが、フィギュア不毛の地の韓国で、あれだけの実力をもった選手が出たことは評価して良いだろう。

それと関連して、最近少し考えてることをまとめてみようと思う。

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日本の調子が悪いのは、均質で質の高い労働力という日本の利点が活かしにくい世の中になったためだ。


・グローバル化の進展で中国をはじめとする東アジアの巨大な労働力が開放された。

そして

・電機分野では相対的に品質管理が容易なデジタルデバイスが主流になった。
・IT分野でもシステム開発の大規模化・共通化・分業化ノウハウの蓄積で質より量が更に有利になった。

そのため

・「質より量」という国に経済の勢いを持って行かれた。

と考えていた。逆に言えば、

・日本の「ものづくり力」は今でも質的に優れている。

と思っていた。
だが、日本の将来について、今は相当悲観的になっている。

関連しそうなネタをブログから拾ってきた。


優秀な技術者が「無能化」していく悲劇   日本半導体・敗戦から復興へ

ここで私は悟った。「何ということだ、DRAMの工程フローは、数学的帰納法で作られているのだ。また、DRAMの工程フロー全体を誰も理解していない。そして、微細化の進展、新構造や新材料の採用により、工程が増えることはあっても、決して減ることがない!」

つまり、日本のメーカーには、高度化したDRAMの生産ラインを設計できる優秀な人材がいないのだ。

半導体や液晶パネルという分野で、日本が韓国の後塵を拝している。
日本がもう捨てようとしている産業ならともかくとして、まだ「現役バリバリ」と思っていたこれらの分野での失態は、日本人なら誰しもが意外に思い、また情けなく思っただろう。

韓国という国、韓国人という民族自体について、自分は正直にいって日本国、日本人以下だと思っている。
平均すれば、日本人の方が韓国人よりもまだいろいろな面で優れていると思うし、実際そうだろう。
だが、これらの「敗北」は、まれな運不運によるものではなく、構造的なものだと考えなければならない。

躍進する韓国・衰退する日本  Rails で行こう!

日本の学生たちが「いかに企業に好かれるか」という一点に全力を尽くしている間に、韓国の学生たちは世界中で必死に語学や技術を学んでいるのだ。これが10年・20年と蓄積していけば、実力差は自ずから明らかになっていくだろう。

日本が敗北した理由、それはトップエリートの養成に失敗したということだ。
かつては日本にもトップエリートがいたが、それが何らかの理由で育成できなくなったのか
元々日本のトップエリート層は弱かったが、最近になって、トップエリートの量と質が、一般大衆のレベル以上に重要な要素となったのか、という点については、どちらもあり得る。

だが、現在、国家・経済の「勢い」を決めるファクターとして、トップエリート層の質と量が重要であり、韓国はその育成に全力を挙げている。そして、日本をガチンコで打ち負かすという、彼らの悲願を達成したということだ。

日本において、手厚い教育を受けられるのは、金持ちの子供か、社会で生きていくのに困難なハンディキャップを背負った子供だけだ。
優秀だが平均的な家庭に生まれた子供の才能は、ほとんど無駄に捨てられている。

「徒競走では優劣を付けず、みんな並んでゴールイン」

そういう馬鹿げた日教組的な教育システムを改め、トップエリートを大量養成し、国家の要所につけること。
それが、日本人全体が、世界で生きていくタメに必要だ。

貧乏人に広く浅く子供手当なんて配ってる場合ではないのだ。