Sinn U1のキャリバーはセリタです。セリタというとエタポン(ETA)以下と蔑視されがちですが、元々はETAが作った部品を組み立ててムーブメントの完成品を作っていたのがセリタ(スイスに工場を持ち70年以上の歴史を持つ)で、2010年問題の時にセリタでETAが作っていた部品も作るようになり(ETAの特許や版権が切れていたので可能になった)、セリタ独力でETA互換品ムーブメントを作るようになり現在に至っています。ムーブメント自体を見ればセリタのETA互換品はETAのムーブメントと同等と言って良いと思います。

Sinn U1のムーブメントはセリタのSW220-1です。これはETA2836-2と同等品です。このムーブメントの正確性についてはセリタによるとスタンダード品は±12秒、スペシャル品は±7秒、プレミアム品は±4秒とされています。

私のU1は安定して±3秒以内なのでプレミアム品ではないかと思いますが、こればかりはムーブメントの外見からは分からず容易に知る事は出来ないようです。私のU1は私が持っているロレックスのヨットマスター(16622)やデイトナ(116520 いずれも実働時+5秒)以上の正確性で、サブマリーナ(116610LV)やGMTマスターⅡ(116710BLNR いずれも実働時±3秒以内)並です。

Sinnのほうで見えないムーブメントに追加で費用をかけていてくれたのなら、自社製ムーブメントではなくてもSinnの心意気が感じられ、U1への愛着がますます出てくると思います。