さて。

今回は、妹の心霊体験について語ろうかと。


まだ妹が高校に入ったばかりの頃、私の地元では親睦を深めるとい名目で、必ず合宿があります。

とある山の麓にある合宿所に泊り込み、何事も無く最終日の夜を迎えたそうで。

ですが、きっかけは同じ班員の一言から始まりました。


「何か、話し声が聞こえない?」


皆が聞き耳を立ててみると、確かに外から騒がしい声がするのです。

流石に気味が悪くなった班長が、先生を慌てて呼びに。

数分後、先生もその部屋に訪れ、騒がしい声を耳にしました。

恐らく外から聞こえてくるものだと思った先生は、おもむろにカーテンを開けました。

やはり、外が騒がしいと確信した先生は、注意をしておくから早く寝るようにと生徒たちに告げ、部屋を去りました。


しかし。

先生がカーテンを開けた時、妹は見たといいます。

窓ガラスにべったりとくっついた、白い女の子を。

目も鼻も顔のパーツが無いにも関わらず、妹は、その女の子と目があったのです。

一気に恐怖を感じた妹は、祖母の霊力の詰まった塩のお守りを握り締めて、ベットに転がり込んだそうで。

けれども翌日、先生から聞いた話に、更に妹はゾッとしたそうです。


そう。

妹たちの学生以外、この宿舎を利用している人はいないということを。



と、妹から赤裸々に、私の自室でこの体験談を聞いた私。

ふと、視線を感じたのでカーテンをまだ閉めていなかった窓に何となく目を向けると。

恐らくその女の子なのでしょう、窓の外でニヤニヤと笑っていました。

問答無用でカーテン閉めましたが(笑)

こういう話をすると寄ってくるといいますが、まぁ迷信ではないようです。

あ、蛇足ながらこのあと特に何も起こりませんでしたよ。

私パワー???(知るか!)