みなさん、こんばんは!mayです。
本当に本当にご無沙汰して申し訳ありません。私がダラダラとズル休みしてる間にみんくんは入隊して、ウネのツアーも終わって、KRYもツアーして…………そしてこのブログも1年が過ぎました。1周年の記念に何かしようと思っていたのに……みなさん、本当にゴメンナサイ(;_;)
みんくんの様々な出来事のあと、がんばってお話を更新しようと思っていたんですが、なんだかポッキリ心が折れてしまって。でもこのブログに遊びに来てくださっているmilkさんから、先日うれしいコメントをいただきました。
キュヒョンさんの桜を聴いて、『春の日に』を思い出してくださったそうです。キュミンのお話を書かれている方も、キュミンに纏わる桜のお話もたくさんあるのに、春の日にを思い浮かべてくださったなんてとってもうれしかったんです!本当に涙が出そうなほど。
やっとPain de campagneの続きを書きたいと、また書き始めました。5月に異動があり、まだペースが掴めていないので、更新は遅くなると思いますが、どうかこれからもよろしくお願いします。
更新のない間にも、お話を読み返してくださった方、いいねやコメントをくださった方、本当にありがとうございました。
may
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よく晴れた8月。
ニュースでは今年一番の暑さだと言っていた。窓を閉めていても、外のセミの鳴き声は店の中まで聞こえていた。
チリンチリンーー
『あっつ~!!』
大きな新聞紙の塊で顔は見えないが、この声はドンへだ。
『この暑さすごいね。あ、ヒョン、まいど……』
そう言って新聞紙の塊からひょこっと顔を覗かせた。
『ふふふっ。まいど。』
そんな挨拶を交わしていると、また扉の風鈴がチリンチリンと音を立てて開いた。
『あっつ~!!』
ドンへと同じ言葉を口にしながらリョウクが休憩から戻ってきた。
『あっ!ドンへヒョン!!』
『まいど。』
『へへっ。まいど。』
リョウクが新聞紙の塊に目を向け、それなに?と訊ねた。
『ガーベラだよ。ガーベラは春から秋にかけて長い期間楽しめる花なんだけど、夏の暑さにはちょっと弱いんだ。』
花言葉は《希望・常に前進》
色によっても花言葉は違うんだけど、今日持ってきたのはオレンジのガーベラ。花言葉は《我慢強さ》。暑さに弱いガーベラががんばって咲いたんだ。この花にぴったりの花言葉だよね。
ふとリョウクの顔が曇った。花が大好きでいつもドンへが持ってくる花には興味津々のリョウクが、なぜか寂しそうに眉毛を下げていた。
リョウクがソンミンの変化に鋭いように、ソンミンもリョウクの変化には鋭い。
ソンミンはそっとリョウクの肩に腕を回し、優しく微笑んだ。
『ヒョンやリョウクに万が一辛い時期が訪れたとしても、きっと幸せはやってくるから我慢強くいてほしい。もちろんその時は俺は全力で助けるよ!』
ドンへの言葉にリョウクにも笑顔が戻った。リョウクにはやっぱり笑顔が似合う。
ソンミンはリョウクの肩をポンポンとふたつ叩き、二人は笑顔を見合わせた。
夕方、店にヒョクチェがやって来た。
『ヒョン、ビアガーデン行かない?』
『いいね。暑いからビールがおいしいだろうね。リョウクもどう?』
『ごめんなさい。今日は用事があって……』
『そっかぁ。残念だな。じゃあヒョン二人で行こう。』
『うん。荷物取ってくるから待ってて。』
今年一番の暑さとニュースで言っていた通り、夜になっても一向に涼しくならない。
そんな日は冷えたビールが旨い。
『『カンパ~イ!!』』
『くぅ~~~!暑い日はビールが旨いね。』
ヒョクチェは一気に半分ほど喉に流した。
ジョッキで3杯めを飲む頃には、ソンミンの頬はほんのりピンク色になっていた。
酔いが回ってきたソンミンはケラケラとよく笑う。楽しそうなソンミンを見ているとヒョクチェもうれしくなった。
その勢いを借りてヒョクチェはずっと切り出すことができなかった話を始めた。
『ヒョン、実は俺長くソウルにはいられないんだ。』
『えっ!?』
今まで笑っていたソンミンの顔から笑顔が消えた。
『どういうこと?中国での仕事が終わって、これからはソウルにいられるんじゃないの?』
『その予定だったんだけどね……』
ヒョクチェはこれからのことをゆっくりと話し出した。
『中国から戻ってくるちょっと前に次の赴任先が決まったんだ。』
言い出せなくてゴメンとヒョクチェは下を向いたまま謝った。
『今回ソウルに戻って来たのは、中国での仕事の報告と、次の仕事の引き継ぎのためなんだ。』
『だから住むところを決めてなかったの?』
『うん。期間が短いからね。でもホテルに泊まるのはちょっとね……』
『ドンへは知ってるの?』
『うん。昨日話した。』
これからはドンへと三人で、また大学の頃のように楽しく過ごせると思っていたソンミンは寂しさを感じた。
大学の頃、学年は違っても一緒にダンスをしたり、同じ居酒屋でバイトをしたり、一緒に旅行に行ったり、三人でいることが本当に楽しかった。
学生の頃と同じようにはいかなくても、また時々三人で集まれることをソンミンは楽しみにしていた。
それほど大学から今まで、ソンミンとヒョクチェとドンへは仲が良かった。
『次はどこに行くの?』
『シンガポール…………』
『……遠いね。』
さっきまで笑っていたソンミンが小さな声で言った。そのまま二人は黙り込んでしまった。
暑さでビールのジョッキからツーッと雫が滑り落ち、ジョッキの周りに水溜まりを作っていた。
今にも落ちそうな雫をヒョクチェは指で掬い取った。次の言葉を口にしようか迷う。
『そっか…………』
顔を上げたヒョクチェの目に、寂しそうに笑うソンミンの笑顔が映った。
ソンミンがテーブルに置いていたジョッキに手を伸ばす。持ち上げたジョッキからポタポタと雫が落ち、ソンミンのパンツに水玉模様を作った。
『ヒョン…………』
『ん?』
『…………一緒に来て。』
『………………?』
『シンガポール……俺と一緒に来て。』
口元に運んでいたジョッキを持つソンミンの手が止まった。
ジョッキを口につけたまま目だけをヒョクチェに移す。ヒョクチェの目は真剣だった。
ゴクッと飲み込んだビールは、すでに温かった。