こんばんは~雲です、さて一度目の更新で似た名称ですがカルチコールとカルニチンの違いを書いてみたいと思います。
実際の透析患者である私は何故に使用するのか目的を説明しないインフォームドコンセントの無いカルチコール静注は反対ですがカルチコールとカルニチンの説明をしてみたいと思います、次のブログ更新では何故カルチコールを使う羽目になるのか書きたいと思います・・・
透析中の手や足のいわゆる「こむらがえり」等の筋痙攣の原因は、一番頻度の高いのは、急速かつ過剰な除水により、過度の脱水状態で筋肉の細胞が異常に収縮する場合です。
その他の原因としては、筋肉の亢奮性が高まる状態、即ち酸・塩基平衡の急激な変化、カルシウム・イオンの不足、低ナトリウム血症等が挙げられます。
その対策ですが、対症療法としての「筋の伸展を促す」「マッサージする」「患部の保温・保温」などの他に、
筋肉の引きつりが強い場合は、
カルシウム注射(グルコン酸カルシウム<カルチコール=酷い場合は心臓が止まることがありますので、あまり使わない方が良いかもしれません>等)
がありますが、副作用として血清カルシウムが上昇しますので、過度の除水の影響があれば、生食100~200ml戻しの方法と併用します。
このとき、10%の塩化ナトリウム溶液を添加する場合もあります。これは、細胞内⇒組織間⇒血管内への液体の移動(このことを専門用語でプラズマ・リフイリングと言います。)を促進させて血管内容量を増やそうとする方法です。
最近では、透析患者は「カルニチン(アミノ酸化合物)」という脂肪酸や筋肉の代謝に重要な成分が不足しがちであり、このカルニチンの欠乏で筋肉の引きつりが起こりやすいことがわかってきました。そこで、たびたび「こむらがえり」の起こる透析患者がこのカルニチン
を内服すると、症状がほとんど消失することがあります。(ビタミンEも有効)
透析中に「こむらがえり」をはじめとする筋痙攣が頻繁に起こる場合には、過剰に水分を摂りすぎていないか水分管理を見直すとともに、ドライウェイトの再検討、あるいは高Na透析(142mEq/lくらい)や透析方法の「HDF」等への変更の検討、さらにはカルニチンの服用についても主治医の先生に相談されてみては如何でしょうか。
2011年に保険適用薬になった「エルカル二チン錠100mg~300mg」を紹介しておきましょう。次のURLをクリックしてください。透析終了時に透析回路より投与する注射薬(エルカルチンFF静注1000mg)もあります。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se39/se3999009.html
この薬の有効成分は、カルニチンのうち生理活性が高いレボカルニチン(L-カルニチン)です。カルニチンを補うことで、組織内における慢性的なカルニチン欠乏状態を是正し、また、体に有害な“プロピオニル基”をプロピオニルカルニチンとして体外(尿中)へ排泄します。そして、有害な“プロピオニル基”からミトコンドリア機能を保護し、その代謝を活発化させます。
また、透析中に急激に起こる筋肉のケイレン(足のツレ等)を伴う疼痛にかなりの効果がある「ツムラ」の製造番号68の漢方薬を一つ紹介しておきましょう。(1包「2.5g」)
●商品名「ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒(医療用)」
詳細は次をクリックして下さい。
①添付文書(PDFファイル)
http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/products/tempu/pdf/068.pdf
②製品画像
http://www.tsumura.co.jp/password/m_square/products/ichiran/jpg/068.htm
この薬は、健康保険が適用になりますので、透析中の足の攣れでお悩みの方、今後も続くようでしたら、主治医の先生に相談・処方要請してみたら如何でしょうか。(ケイレンが起きたツムラ芍薬甘草湯とき1包服用、2包まで試みる。
服用後数分で効果が出る。)しかし、この「ツムラ芍薬甘草湯」を内服し続けると心不全を起こすことがあります。
こむら返りが怖いからといって、この薬を漫然と続けていると心臓が大きくなり、心不全になってしう危険性があります。
特に、腎臓病や心臓病や透析の方には起こりやすいです。このような方には「ツムラ芍薬甘草湯」を突然やめるのではなくて、減らすことを目的にカルチンを併用していった方がいいと思います。
尚、「ツムラ芍薬甘草湯」の他に、「テルネリン(内服)」「シロスタゾール(内服)」「プロスタグランディンE1(点滴)」等の薬剤も効果がある場合もあります。
【追加参考情報】
「エルカルチン」の有効性について、整理すると次の通りです。
①貧血の改善
②ESA製剤(エポジン・ネスプ・ミルセラ等)の使用量の減少(貧血がよくなったという解釈でいいと思います。)
③こむら返りの軽減(回数など)
④心臓の収縮率の上昇
⑤少量のエルカルチンでも心臓の機能が上昇すること
⑥心臓肥大を改善させること
⑦運動能力の向上
万能の薬ではなく、この中には改善しない症例もあり、個人差はあることは付け加えておきます。
しかし、これだけの効果があるのです。貧血、心機能低下、筋痙攣があれば試みてみてもいいのではないでしょうか?
カルニチンは透析導入後3年間かけて大きく身体の中から減っていきます。3年後からは低め安定で経過するようです。
本服用薬の処方にあたっては、1日あたりの投与量や副作用の問題等を主治医のドクターとよく相談されてください。
さてあなたはカルチコール静脈注射かカルニチン内服かどちらでしょう?できたら前者はおやめになった方が安心かと・・・・