前回に続き、お寿司ねたをもうひとつ。


みなさんお馴染みの

いなり寿司と巻寿司を詰め合わせた

助六寿司。



この助六寿司という名前は

江戸歌舞伎の有名な演目「助六由縁江戸桜」

(すけろくゆかりのえどざくら)

に由来すると言われています。



主人公「助六」の恋人の名を

「揚巻(あげまき)」というのですが、

「揚巻」の

「揚」を油揚げに包まれたいなり寿司に

「巻」を巻寿司になぞらえ

この2つを詰め合わせて

揚巻と恋仲の「助六」の名で呼ぶように

なったとか。



身近なお寿司の名前が

歌舞伎からきていることに

歌舞伎が庶民に親しまれていた様子が

うかがえますね。



男前で血の気が多く喧嘩っ早い「助六」と

美貌ときっぷの良さを兼ね備えた「揚巻」。



絵になるふたりが大活躍する舞台は痛快で

江戸時代もたいへん人気があったそうです。



また、歌舞伎界で重要な名前である

市川團十郎家のお家芸としても知られ

今年、市川海老蔵さんが

その名前を継ぐお披露目の公演で

この「助六」を演じる予定でした。



晴れて公演が行われる頃には

海老蔵さんの「助六」姿が

テレビやポスター、インターネットなど

さまざまなところで

見られることと思いますニコニコ


(十三代目市川團十郎白猿襲名記念 市川海老蔵展より)